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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    割らなくても卵の鮮度が分かる方法を教えてください
  • A.
    韓国で売っている鶏卵には10桁のコードが書かれています。
    MMDDEFGHIX

    2019年から施行されています。

    前の4桁は産卵月日、真ん中の5桁は生産者固有番号、最後の(X)では飼育環境番号が記されています。

    飼育環境番号は何ですかって?
    鶏が卵をどこで産んだのかを示す数字です。
    飼育環境番号1番は放牧、2番は畜舎とケージ(cage)を自由に行き来する環境、3番は1頭当たり0.075平方メートル以上の空間が保障される改善ケージ、4番は1頭当たり0.05平方メートルの空間のみ許容されるごく狭苦しいケージを意味します。

    4番の飼育環境なら1平方メートルに20羽の鶏が集まって住むという意味です。鶏はA4用紙1枚にもならない狭い場所に閉じ込められているという意味です。

    動物福祉団体はこれを痛烈に非難しますが、韓国で販売されている卵流通の90%が4番です。
    先日は、動物福祉について考えているというイメージを築いていたマーケットカーリーが(market kurl)、4番の卵を取り扱うという事実が確認され話題になったりしました。

    10桁の数字の意味が分かれば、いつ生んだ卵なのかはすぐに分かります。

    割らなくても鮮度を確認する秘法は10桁コード。
    これで終わりでしょうか?
    残念ですが、10桁のコードが鮮度の責任を負うわけではありません。
    保管方法によって鮮度が変わるからです。

    ご存知のように卵は産卵直後から鮮度が落ち始めます。賞味期限は産卵日から21日ほどですが、3週間経っても食べられなくもないです。

    割らなくても卵の鮮度をチェックする一番簡単な方法は卵を光に当てることです。
    澄んで見えたら新鮮な卵で、黒っぽくて不透明に見えたら鮮度が落ちている兆候です。

    食塩水(10%)に卵を入れてみるのもひとつの方法です。新鮮な卵なら下に沈んだり横になったりします。鮮度の落ちる古い卵は、立ったり水に浮いたりします。古い卵は白身に含まれる水分が抜けていき丸い部分の空気袋が大きくなるため、このような現象が起こります。ですから食塩水に入れた時にプカプカと浮いているなら、食べないほうがいいのではないかと思います。

    卵を保管するのにも守らなければならない原則があります。

    冷蔵保管された状態の卵を購入した場合は必ず3~5℃で冷蔵保管します。
    常温陳列所で買った卵を冷蔵庫に入れない場合は洗浄しません。
    一度でも洗った卵は冷蔵保管しすばやく食べます。

    卵のとがった部分を下向きにするのも保管する際の注意点ですが、専用ケースに入れるととがった部分が下向きになるので気にする必要はありません。

    韓国では販売業者によって冷蔵、または常温が混在しますが、欧州連合では冷蔵販売が禁止されています。卵の洗浄は行われないので*長期間保管するのに問題なく、一度冷蔵保管すると皮に露ができてバクテリアが生息しやすい環境が整い濡れた卵には細菌が侵入しやすいからだそうです。しかし欧州連合でも卵を購入した消費者には冷蔵保管を勧めています。

    *韓国、日本のように生卵を食べないため販売段階で洗浄する必要がないです。

    余談ですが卵を鮮度を失わずに9から12か月長期保存という方法もあります。
    卵にミネラルオイルをたっぷり塗って風通しの良い涼しい場所に置けばいいです。外部との接触を完全に遮断するのがコツです。『ナショナルジオグラフィック』に、この方法で8か月間保管してきた卵を料理して近所の人にもてなすおばさんが紹介されたこともあります。