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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    「カムジャタン」の「カムジャ」はじゃがいもじゃない?
  • A.
    カムジャタンについての質問ですので、韓国料理について少しご存知の方のようですね。外国人に好きな韓国料理を尋ねると、カムジャタンがランキングの10位以内に必ず入ります。サムギョプサルも人気メニューのうちの一つでしょう。カムジャタンやサムギョプサルは、韓国では庶民が好んで食べる料理でもあります。

    カムジャタンのカムジャは韓国語で「じゃがいも」という意味でもあるため、カムジャタンのことをじゃがいも鍋と思い込んでいる人が多いことでしょう。

    カムジャタンに入っている骨付きの肉は豚肉です。国によってさまざまですが、韓国では豚肉が牛肉に比べて安価なほうです。とにかく、カムジャタンのメインとなる材料はじゃがいもではなく豚の背骨なのです。じゃがいもはせいぜい1~2個程度入るだけですね。むしろカムジャタンの店を訪れた人の中には、じゃがいもはまったく食べずに残す人も多いのです。

    では、なぜカムジャタンというのかというとあまりこれという所以がありません。

    豚肉を材料とした料理を区分して見ると、カムジャ(じゃがいも)が少しでも入っているからカムジャタンと呼ぶようでもあり、それならば「豚じゃがいも鍋」とよぶのが正しいのではないかと反論されると、さらに回答に困ってしまいますが、これについてはいろいろな説が登場するほどです。

    当初は、豚の背骨をカムジャ骨とよぶ方言があるというのが一つの説。さらには、カムジャタンのメイン材料は、そもそもじゃがいもだったという主張もあります。カムジャタンのだしをとるために豚の骨を使用しただけで、もともとメインの材料はじゃがいもだったということです。それならば、じゃがいもよりは豚の背骨が主流の最近は、メインが入れ替わってしまったということになりますよね。

    ちなみに、アメリカの韓国レストランでは、カムジャタンのことを「Pork Bone Soup」、まさに「豚の骨」と表記しています。

    Tip1:じゃがいもを入れずに土鍋に入って出てくる料理は、一般的に「ビョ(骨)のヘジャングク」とよばれ、じゃがいもを入れてすき焼き式で作られたものが「カムジャタン」です。多くの場合、ビョヘジャングクは1人分で、カムジャタンは2人分以上からの注文で食べられます。カムジャタンにある背骨をすべて食べきったら、スープにご飯を入れて炒めて食べたり、ラーメン、餅、あるいはすいとんを入れて食べることもできます。

    Tip2:沸騰させるほど深いコクが出るスープが味の決め手で、それなりに美味しい店は24時間フルで煮込みます。そのため24時間営業をするカムジャタンの店が多いです。そのなかには、手間を省くために、適当に煮込みものすごい量の人口調味料と塩で味付けする店もあります。きちんと煮込まれた美味しいカムジャタンの店は、少し古びた通りや市場の片隅にあったりすることが多いです。

    Tip3:豚特有の臭みをなくすために、エゴマの粉をたっぷり入れて食べると、エゴマの粒が歯にはさまってしまいます。もし初めてのデートで食べに行くメニューがカムジャタンなら、ついつい笑ってエゴマだらけの歯を相手に見せてしまうことのないよう気をつけましょう。