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Q.自治体が作ったキャラクターの中で有名だったり面白いキャラクターはありますか?
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A.「上手くつくられたキャラクターは、地域経済を活かす」
10年以上前、韓国で全国的にキャラクターづくり熱風が吹きました。ソウル市、釜山市などの大きな自治団体はもちろん、市郡区などの小さい自治団体もキャラクターづくりに参加しました。非常に優れた、これしかないという象徴がその地域にあればいいのですが、後任の自治体長が前市長が残したキャラクターをあまり気に入らなかった場合は新たに作ったりするため、一部の地域ではキャラクターが何個もあったります。
少ない場合は何千万ウォン程度の費用で済みますが、特産物の販売に利用するという途方もない計画のもと、数億ウォンずつかけてつくられたキャラクターもあったそうです。地域のシンボル、現代版のトーテムを作りたかったんですね。
キャラクターに地域の特性を生かすため、神話や人物、特産物、象徴物がキャラクターづくりに動員されましたが、実際には全国的に有名な象徴物はあまり多くありません。そのため、自治体同士で一つのキャラクターを巡って喧嘩をしたりもしました。
代表的な事例が、江陵市と全羅南道の長城郡の間で起きた、ホン・ギルドンというキャラクターの「元祖」を巡っての騒動です。ホン・ギルドンのキャラクターは、江陵が10年以上、都市の象徴として使用してきましたが、実在の人物であるホン・ギルドンの故郷であることを主張した長城が江陵市が保有している商標登録取消審判を起こし、江陵が負けました。
最終的には、江陵市が地域のホン・ギルドンのマスコットを撤去するという大事になりました。自治体同士で、初めのうちは元祖論争を起こしていましたが、後には特許戦争に発展したりもしました。
昔話の主人公がどの地域の人なのか、実在の人物なのか、その地域にのみ存在する話なのか、このような主張を実証するのは難しいため、とにかく特許を先行獲得しようという戦略に変わったのです。特許戦争の裏には、特許法の弱点も作用しています。特許法上、キャラクターを排他的に利用するには、無数の商品をいちいち登録しなければなりません。キャラクター自体の商標権等を得ることはできないため、売れそうな商品を事前に先取りしようという戦略を取ることになるのです。
このような例として、慶南の晋州市と全北の長水郡の間で起きたノンゲ(論介)キャラクター戦争を挙げることができます。敵将を抱えて崖下に飛び降り、義妓として崇められる論介のイメージを利用するために、晋州市がキュウリ、卵、竹炭などの319品目の商標登録をして使用したところ、長水郡も義石、または義石論介という商標をつけた472個の製品を出しました。
蟾津江を間に挟んだ慶南の河東郡と全羅南道の光陽市は、ヒキガエルを巡って争っています。蟾津川の河口を略奪する海賊をヒキガエルが繰り出して追い返したという説話を自分のものにしようという争いです。ヒキガエルを利用した商品開発計画は河東郡が先に立てましたが、これを聞いた光陽市が急いで「蟾津川のヒキガエル」という商標を出願したのです。人気漫画の赤ちゃん恐竜ドゥーリーの住所についても曖昧なのは同じです。京畿道の富川は漫画都市を標榜して早くからドゥーリ―に住民登録証を発行しました。ドゥーリ―の誕生日は、マンガが最初に連載された日であり、住所は韓国漫画振興院の所在地である富川市にしました。ところが、漫画家であるキム・スジョン氏が住んでいるソウル市道峰区双門洞にドゥーリ―の博物館が建てられました。< 「赤ちゃん恐竜ドゥーリー」の住民登録証 >
現住所は富川市かもしれないが、本籍は双門洞だと言い始めたのです。とにかく、ドゥーリ―博物館を訪れる子供たちは結構いるため、道峰区はドゥーリーキャラクターでかなりの収入があるわけです。
このように、キャラクターを巡って自治体同士で血のにじむような戦いまでしましたが、キャラクターは人々の記憶の中から消えて行っています。住民にキャラクターを広く知らせるために自治体が販売するゴミ袋にキャラクターを入れたりしましたが、生産費が増加して結局あきらめてしまいました。
自治体だけでなく、官公署のキャラクターも同様です。政府の部処はもちろん、鉄道公社、地下鉄公社もみんなキャラクターをつくりましたが、おそらくちゃんと知っている従業員もあまり多くないことでしょう。もちろん成功した自治体のキャラクターが全くないわけではありません。バスを擬人化したアニメ『ちびっこバス・タヨ』はそれなりに成功しました。タヨバスは、ソウル市が著作権を持っているため、ソウル市のキャラクターと見てもいいでしょう。とにかく、タヨバスの子供たちからの人気が高まったため、他の地域からキャラクターを活用したいとソウル市に要請が来て、ソウル市は非営利目的であれば使用できるようにしました。< ソウル市が著作権を持っているタヨのバス >
これまでの成果を見ると、京畿道の高陽市(コヤンシ)のキャラクター「コヤンイ」(猫という意味の韓国語)と安養市(アニャンシ)の「ヤン」程度を挙げることができます。高陽市はSNSと各種地域の祭りで、猫のキャラクターをアピールしていますが、全国市郡区の中で最も多くのフェイスブックのファンを確保しています。< 一山の湖公園に浮かぶ高陽市のキャラクター、「コヤンイ」 >
全羅南道の谷城郡では、地域の昔ばなしに基づいて鬼のキャラクター3種セットをつくって、様々な商品を開発しています。すべての著作権を谷城郡が持っており、今後成功するかどうかが注目されるキャラクターとなっています。鬼3種は、大将の「チャンケ」、女の鬼「コッピ」、いたずらっ子の「チョンビ」などで、単に地域の昔話に頼っているだけでなく、それなりの創作性も伺えるキャラクターです。< 谷城郡が心血を注いでいる鬼の村 >
谷城郡が造成した蟾津江の小鬼の村は、韓国で初めて幼児の森林体験院として登録されたので、子供たちと一緒に一度行って見るといいかもしれませんね。
- Lim, Chul | 入力 2015-08-12 17:49:40.053000000
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