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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    同じ意味なのに、韓国と日本で使われる漢字が違う言葉はありますか?
  • A.
    韓国と日本などの東アジアでは、漢字の使用が珍しくないですよね。中国は自分の国の言葉なのですから漢字の使用は当然だとしても、日本でも漢字をたくさん混ぜて使うようです。

    韓国は事情が少し違います。ハングル専用(韓国語を書くときに、漢字を入れずにハングルのみを書くこと)が普遍化され、印刷されて出てくる新聞や雑誌はもちろん、ほとんどの学術書籍でも漢字に触れることはほとんどありません。そのため、最近では別途学ばなければ、せいぜい自分の名前くらいだけ漢字で書くことのできる程度で、漢字を知っている若者があまり多くない方です。

    以前は知識人たちが言葉が通じなくても、筆談で日本や中国の人々とコミュニケーションをしていたたことに比べると、少なくとも漢字教育ではかなり後退したわけです。筆者も初めて中国に行ったとき、足りない英語と漢字での筆談を交えて会話をしましたが、かなり面白かった記憶があります。

    漢字は意味を伝える文字であるため、国を問わず、同じ文字で同じことを意味する必要がありますが、実際にはそうともいきません。人が暮らしながら少しずつ変化するように、字も地域の事情に応じて少しずつ異なる色を持つようになります。

    韓国の場合、1300年以上使用されながら、韓国でのみ通じる漢字語も生まれ、画が変わった文字も登場しました。水田を意味する「畓」という漢字があるのですが、水がはられた田という意味で作られた韓国の漢字です。漢字音を借用して韓国語を表記した「吏頭」という表記法もあるのですが、人の名前によく使われる「乭」(石にハングルのㄹをつけたもの)という字が代表的ですね。

    こうなると、漢字について詳しい東洋三国の知識人が集まって筆談をしても、時には混乱も生じます。

    このような現象を防ごうと、2013年に三国の知識人が集まりを持ちました。三国の漢字を統合しようというのが会の目的でしたが、まず広く使われている漢字のうち、共通の漢字を選定する作業に着手しました。

    その年、800字の共通漢字が発表され、2014年には808文字に増えましたが、実際には三国の漢字を統合するというのは理想論に近いというのが衆評です。ただ、知識人たちが、このような心配をしていて、努力もしているんだなといった程度に思ってください。

    知識人たちが、このような努力を傾けた理由は、先に述べたように、漢字の使用が国ごとに異なる​​ためです。

    韓国では、近くにいる人やものは見つけにくいという意味で「燈下不明」という言葉が一般的に使用されますが、韓国人たちは、この言葉が日本や中国でもそのまま​​通用すると信じています。

    しかし、日本では、このような意味を持つ言葉が「灯台下暗し(とうだいもとくらし)」となり、少し表現が違いますね。

    あれ、初めて聞く言葉ですか? このような時、日本では「初耳」(はつみみ)という言葉が使用されますが、韓国人に聞くとは「今始初聞」だと答えるでしょう。

    参照までに、韓国で使われている漢字言葉の中から、同じ意味でも日本では表現が違う言葉をいくつか紹介します。

    韓国:感氣(감기) / 日本:風邪

    韓国:去來(거래) / 日本:取り引き

    韓国:工夫(공부) / 日本:勉強

    韓国:空冊(공책) / 日本:ノート

    韓国:宮合(궁합) / 日本:相性

    韓国:今時初聞(금시초문) / 日本:初耳

    韓国:腦電症(뇌전증) / 日本:癲癇

    韓国:茶房(다방) / 日本:喫茶店

    韓国:團束(단속) / 日本:取り締まり

    韓国:美国(미국) / 日本:米国

    韓国:放席(방석) / 日本:座布団

    韓国:白手(백수) / 日本:無職、一文無し

    韓国:逍風(소풍) / 日本:ピクニック、遠足

    韓国:年年生(연연생) / 日本:年子