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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国ではデモをするとき、なぜろうそくを使用するのですか。いつから始まったのですか。(上)
  • A.
    暗い夜の街をろうそくが照らします。小さなろうそく1本は、やっと人を区別できるほどの明るさしかありませんが、数千本があつまったら大きな光になります。ホタルが集まって暗い森の中で道を作ってくれるように、ろうそくは苦しい心に慰めをくれます。

    ロウソクは、デモの現場に登場した祭壇です。2002年に米軍の装甲車に敷かれて死んだミソンちゃんとヒョスンちゃんを追悼するために作られた祭壇の前にろうそく​​が点灯された後、韓国社会では、大小の懸案に対抗するため、ろうそくを持った行列が街を埋めました。

    キャンドルは、非暴力を象徴します。自分が正しくて、あなたは間違っているからと石を投げたり、棒を振り回す代わりに、世界を照らすろうそく1本を灯すだけです。ろうそくに火をつけてお願い事をするように、ろうそくをつけて供養するように、ろうそく1本で私の心から治めようと決意をするのです。

    韓国でデモをするとき、なぜ、ろうそくを灯すのかというと、明るくするためです。ただ心を開いて、「何が正しいか、正しくないのかを推し量るなら、真理は自明だ」と信じているからでしょう。

    ろうそくデモは韓国人が初めて行ったものではありません。1978年に米国サンフランシスコ市議員だったハーヴェイ・ミルクが銃撃により死亡した後、3万人がキャンドルを持って彼を追悼しました。チェコスロバキア時代に独立を望んだスロバキアの市民は、プラハでキャンドルに火を灯しました。

    ミソンちゃんとヒョスンちゃんの悲しい事件の以前にも韓国ではろうそくが街で灯されていました。軍部独裁政権を引き下ろした87年6月の市民抗争のときにも、少数ではありましたが一部の人々がろうそくを持って街に出てきました。独裁打倒を叫ぶ釜山市民もろうそくを持った手で、武装した戦闘警察に対抗しました。

    ミソンちゃんとヒョスンちゃんの事件では、抗議の主力がろうそくを灯しました。だから、韓国ではオーマイニュース市民記者の「アンマ」の提案で始まったミソン、ヒョスンの追悼デモをろうそくデモの始まりとして認めています。

    巨大な保守集団が進歩性向の故・盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領を弾劾した2004年、道に出てきたろうそくの隊列が世界を驚かせました。弾劾に反対するろうそくに押されて、非常に短い時期とはいえ、進歩勢力が大統領府と汝矣島を掌握したりもしました。

    進歩の政治家たちがろうそくにより、得をしたようなものです。この後も、野党はデモ隊が作った祭壇に横からろうそくを持ってついていく歩みを見せます。

    2008年に米国産牛肉の輸入に反対する子ども、女子高生、主婦がろうそくを持って街に出てきて、デモの様相は急変しました。血気盛んな、情熱をコントロールできない学生がするものだったデモに、母親がベビーカーを引いて登場したのです。

    ろうそくを持った少女、ろうそくを持った母親、ろうそくを持った高齢者の姿を見て、幼い学生と主婦たちの政治意識が高揚したと歓迎する人もいました。

    ※この記事は「韓国ではデモをするとき、なぜろうそくを使用するのですか。いつから始まったのですか。(下)」へと続きます。