一般人の基準で見た場合、住んでいる家と普段使用している車を除いて、10億ウォン以上の資産を持っていたら「金持ち」と呼ばれるに値するでしょう。 1ドルを1000ウォンで単純計算すると100万ドルなので百万長者（ミリオネア）という言葉と変わりありません。

1990年代には不動産を含めても10億ウォン以上の場合は裕福だという声を聞いたものですが、最近では、不動産を除く金融資産が10億ウォンが超えなければなりません。これを考慮すれば、金持ちの資格条件は非常に厳しくなったものです。金融資産が10億ウォンの場合、住宅不動産を除いても、土地や商店の建物などの不動産をある程度持っていると見ることができるので、約30億ウォン以上の資産を持っていると教えてくれます。

KB金融をはじめ、金融機関のほとんどが、特別管理している金持ちの資格を不動産以外の預金、株式、債券の形態の金融資産が10億ウォン以上の人を基準にしています。

しかし、金持ちの基準は相対的であるわけです。お金のない人の立場からは、食べて飲んで、服も着て、いい車に乗って通って、子供の学校の授業料の心配がなければ金持ちに見えます。韓国の中産層にもアフリカに行けば金持ちのもてなしを受けるでしょう。

実際、韓国でも住んでいる街によって金持ちの基準が異なります。 2010年に発表されたハンギルリサーチセンターの調査では、金持ちの基準が平均30億ウォンと明らかになりました。この調査では比較的貧しいソウル江北地域では、20億ウォンをお金持ちの基準とした一方で、富村として知られる江南地域では35億ウォンが基準点になりました。また、30億ウォン以上を持つ人々を対象としたデータでは、85億ウォン以上を持ってこそ金持ちとして認められるという答えが出ました。

資産が多いからと金持ちと呼ばれることは困難です。不動産や預金が結構あったとしても稼ぐお金がなければ、年々資産が減少するでしょう。そのため、不動産賃貸収入であれ、勤労所得であれ、年に2億ウォン以上の収入が必要という付加条件が付きます。ようするに、少なくとも財産が減ることはないということです。いわば、現在持っている財産が減らない状態で快適な生活を謳歌することができる人でなければ金持ちではないということです。

参考までに、昨年末に就職ポータルサイトで会社員を対象に実施したアンケート調査では、金持ちの基準が135億ウォンにもなることがわかりました。 「どれくらいあれば、金持ちだと思うか？」と尋ねるオープン型の質問に答えた662人の会社員の答えを算術平均した値が135億ウォンになったということです。

この程度の資産を持つ金持ちが韓国でどれくらいいるのか、正確な統計を取ることができません。韓国では金持ちに憧れながらも、金持ちを罪人視する妙な二重基準があるので、金持ちは財産公開をすることをすごく気にします。財産がそっくりそのまま知られたら、税金爆弾が心配にもなることでしょう。所得税や総合土地税などを基準としたお金持ちもいれば、上場会社の株式保有に応じて数字が行ったり来たりします。不動産と金融資産、ここに所得税まで合わせた金持ちの数は、統計自体がまったくありません。

銀行などの金融機関では、金融資産の運用の実態を基準に推定してますが、2012年に韓国で金融資産が10億ウォン以上の人が約14万2千人程度と見ています。金融資産10億ウォン以上の豊富な世帯（2人以上）の年間平均収入は4億1,200万ウォンで、一般的な都市の世帯の8.8倍に達します。

Tip：1兆ウォン以上の財産を持つ韓国の金持ち（2013年基準、単位:億ウォン）

李健煕（イ・ゴンヒ） 三星（サムスン）電子会長：128,340
鄭夢九（チョン･モング） 現代自動車グループ会長：68,220
イ・ジェヨン 三星電子副会長：38,650
鄭義宣（チョン・ウィソン） 現代自動車副会長：34,840
シン・ドンビン ロッテグループ会長：23,970
チェ・テウォン SKグループ会長：23,720
シン・ドンジュ 日本ロッテ副社長：22,480
ソ・ギョンベ アモーレパシフィックグループ会長：21,840
イ・ジェヒョン CJグループ会長：20,820
シン・チャンジェ 教保グループ会長20,700
キム・ジョンジュ NXCの会長：19,020
イ・ミョンヒ 新世界グループ会長：17,270
チョン・モンジュン議員：16,920
ホン・ラヒサムスン 美術館リウム館長：16,590
チョン・ヨンジン 新世界グループ副会長：13,860
具本茂（ク・ボンム） LGグループ会長：13,740
洪錫炫（ホン・ソクヒョン） 中央日報会長：13,130
イ・ブジン ホテル新羅社長：12,740
パク・ヒョンジュ 未来アセットグループ会長：12,650
イ・ソヒョン 第一毛織副社長：11,470
チョ・ヤンレ 韓国タイヤ会長：11,140
イ・ミンジュ Atinumパートナーズ会長：11,130
ク・ボンヌン ヒソングループ会長：11,110
イ・ジュングン プヨングループ会長：10,860
イ・ファギョン オリオン社長：10,670
ク・ボンジュン LG電子副会長：10,510
チャン・ピョンスン教員グループ会長：10,310
キム・テクチン NCソフト社長：10,120

*2013年6月末現在、公開された不動産、保有株式の時価総額等を合わせた額で、株式や不動産市況によって異なる場合があります。