インターネット上に投稿された質問を1つ紹介します。

***

夫の誕生日を陽暦と陰暦のどちらも祝いますか？

今朝、夜明け前から姑から電話がかかってきて、夫のワカメスープを作ったのか聞かれたのですが
眠気が飛んでしまい、再び眠ろうとしても飛んで行った眠気は再び訪れず、この質問を書いています。

夫は対外的に陽暦の誕生日を祝います。家でもお祝いをする誕生日は陽暦です。
そして、陽暦の誕生日にも姑から電話が来ました。ワカメスープを作ってあげたのかと。
その時もちょっとイラっとしましたが
とにかく陽暦の誕生日を祝ってあげたのだから、陰暦の誕生日は考えもしなかったのに
まあ、愛の力でスープを作ってあげることくらい難しくありませんが、
それを必ずしも陽暦と陰暦の両方を祝わなければならないのか
早朝から電話をしてきて、眠りから起こしながら作ってあげろと言われて
思わずかっと！してしまいました。

夫は自分も知らなかったし構わないと言いますが、
夜明けから疲れがどっと溜まるのですが
私が間違っているのでしょうか？

***

上で紹介した事例は特殊なケースです。最近では陰暦で誕生日を数えるひとはあまりいませんが、陰暦の誕生日を祝うなら陽暦はほとんど祝いません。

ところが時々、非常に時々、夜明けからイライラすることになった主婦のように、陽暦と陰暦の誕生日を両方祝おうとする人がいます。大抵は年を重ねた大人たちが該当します。

上記で紹介したような不満を、主婦たちがよく利用するサイトやコミュニティで簡単に見つけることができます。

昨日1日中、溜まった布団を洗濯をしたため身体が重く、夕食を食べて少し休もうとテレビの前に座ったところ、夫が突拍子もないことを言います。

「明日、父親の誕生日だよ」

陰暦の誕生日のお祝いをしたのがつい先日のことのようなのに。

田舎の老人たちの中には、必ず陰暦で計算して誕生日を祝う人がいます。なぜかというと、伝統もそうですが、四柱八字（四柱推命）を計算したり、縁起の悪い日に醤油や味噌を作ろうとするときにも陰暦が基準になるからです。何をくだらない四柱八字などを占うのか、当たりもしないものを、そんな迷信などを信じては駄目だ、と厳しく忠告しながらも、いざ仕事がうまくいかない時は、「だめでもともと」という考えで不思議な計算法を用いた占いをします。

このような習性が残っているから、陽暦も陰暦の誕生日も捨てがたいのです。

しかし、最近の主流は陽暦です。住民登録番号を見ると生年月日が明確に記載されていますし、陽暦を無視することはできません。学校でも、軍隊でも、職場でも、親しい友人の間でも誕生日は陽暦で通じるということです。10代の学生の中でも、家庭の伝統に基づいて陰暦の誕生日を数える人がたまにいますが、知っている友達がほとんどいないため、「来週の火曜日が私の誕生日だよ」という告知が必要になります。

自らお祝いされるために言い出すのも恥ずかしいからと何も言わずにいると、誕生日なのに母親が作ってくれたワカメスープ1杯で終わってしまう時もあります。

ワカメスープは、子どもが生まれるように授けてくれた三神婆さん（日本でいうコウノトリ）に捧げる食べ物だといいます。ワカメスープは、自身の体の中で消化されて排泄されてはしましますが、自身の身体がこの世にあることを許してくれた三神婆さんに感謝する気持ちを持って食べるという意味です。三神婆さんに感謝の気持ちを表さなければ、罰を受けることになるかも知れないため、必ず食べなければなりません。自身のためにではなく自身の身体を通じて三神婆さんに捧げる食べ物であるため、自分自身が食べても召し上がると敬語を使うことが正しいのかもしれません。

ところが、率直に言って、陰暦の誕生日を数える人が韓国人の何パーセント程度なのか、まったく分かりません。統計はもちろん、その一般的な調査もしたことがないようです。陰暦の誕生日を何歳くらいまで数えるのかも分かりません。年齢が重要なのではなく、家庭の伝統に基づいて変わってくるからです。

最近では、あまりにも高齢社会になったため満60歳になる環甲（還暦）に祝宴をする人があまりいませんが、環甲は十干十二支を計算する風習なので、大抵は陰暦の誕生日を基準に環甲の宴を行います。