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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    オゾン濃度が高く注意が必要だといいますが、何に注意をすればよいのですか?
  • A.
    将帥が前方を離れ、軍隊を率いて首都に行軍するのならば?

    クーデターが起きるでしょう。

    そして数多くの人々が命を脅かされるでしょう

    オゾンが存在するはずの場所は、地上から20~30㎞離れた高い成層圏です。そこで太陽から飛んでくる紫外線を防ぐ尖兵の役割をしています。

    オゾンが人の住んでいる地表面に降りてくるのならば? そんなことはないでしょう。人間世界のどん欲な将帥たちとは異なり、オゾンが自分の席を捨てることはありません。オゾン層の破壊は人間によって犯されました。

    冷蔵庫の冷媒などで使用されたフロンガス(CFC)によってオゾン層が破壊され始めました。1970年代にクルーチェン、モリーナ、ローランドなどは企業の妨害にも関わらず、南極のオゾン層に巨大な穴があいたのは、対流現象のためではなくCFCによって起きたものであることを明らかにしました。

    CFCがオゾン(O₃)から酸素原子ひとつを切りとって酸素に分解してしまうメカニズムを明かしたのです。NASA(米航空宇宙局)の研究結果、CFCが継続して使用されるのならば2060年ごろには成層圏のオゾン層が完全に破壊されるだろうといいます。地球は生命体が住むことができない荒涼とした惑星に変わってしまうでしょう。

    1987年モントリオール議定書採択でCFCの使用が禁止されながらオゾン層の穴が徐々に埋まり、2050年にはかつての姿に完全に回復されるというので、嬉しいことです。

    オゾンが存在すべき場所は非常に高い空ですが、地表面にも存在します。

    ところで、オゾンとは一体何なのでしょうか。

    オゾンとは、一言で酸素の塊です。酸素分子(O2)よりも酸素原子がひとつ多いのです。酸素はすべてのものを燃やします。人体内でも栄養素を燃やし、人間が息をして腕足を動かすことができる動力を吹き込んでくれます。

    このような酸素がもうひとつ付いたため、どれだけ威力が屈強なのでしょうか。それゆえ殺菌や悪臭の除去にもオゾンを使用します。まれではありますが、釜山や大邱では水道水を消毒するのにもオゾンを使います。

    光化学反応によってオゾンが生成されるため、対流圏のオゾンは日照量が多い夏場、特に午後2~5時までの間に濃度が最も高くなります。自動車の排気ガスや揮発性有機化合物との反応でもオゾンが生成されるため、農村よりは都市のオゾン濃度がはるかに高いのです。

    オゾンが紫外線の遮断効果があるため、都市の住民たちは紫外線から安心しても問題はありません。しかし、オゾンの攻撃を避けることができなくなってしまいます。

    紫外線もオゾンも、全てを燃やしてしまう属性であるのには変わりありません。

    オゾンは肺胞の細胞を自殺させ、肺だけでなく喉頭や気管支などの呼吸器全般に悪影響を与えます。非常に少ない量でも長い時間吸入した場合、死んでしまう確率がとても高いのです。もちろん目にも良くはありません。

    よってオゾン警報を発令させることになるのです。韓国でオゾン警報制は1995年7月に導入されました。車両が増え、都市で発生するオゾンの量が多くなったせいでしょう。

    オゾン濃度が1時間平均で0.12ppm以上であれば注意報が発令され、0.3ppm以上であればオゾン警報、0.5ppm以上に高くなればオゾン重大警報が発令されます。

    オゾン注意報が下される頃から、人々は不快な臭いを感じるようになります。これは何の臭いなのでしょうか。

    オゾン(Ozone)という名前自体がギリシャ語で「臭いもの」を意味するほど臭いが強いのです。コピー機をたくさん起動させると、電磁波によって極微量のオゾンが発生するのですが(*)、この時も臭いがします。真夏に外で遊んできた人たちの服や、レストランで紫外線の殺菌器を開いたときに金属の生臭い臭いがします。

    その臭いが、オゾンの臭いなのです。

    とにかくオゾンの臭いが漂い始めて3~4時間経過したのならば、目が痛みだし、咳が出て、息が切れてしまいます。重大警報が出たにも関わらず外で活動してオゾンにさらされると、呼吸器や気管支に異常が生じます。

    現在オゾン警報制が韓国で施行されるところは、ソウルや仁川などの6大都市と京畿道、忠清北道のいくつかの都市で実施中です。オゾン警報制が下されない地方では、安全なのでしょうか。

    もちろん安全です。代わりに紫外線の濃度は、都市よりもはるかに強いです。都市ではオゾン、田舎では紫外線です(**)。

    オゾン警報が下されたらどうすれば良いのでしょうか。簡単です。外に出なければ良いのです。外に出なければならない場合は、歩くよりは公共交通機関、その中でも地下鉄が一番安全でしょう。

    *コピー機やレーザープリンターを長く使用した場合、換気をしなければならない理由をご存知でしょうか。

    **都市を抜け出しても松原、浜、高い山などには放電によりオゾンが発生するのですが、たまに濃度が高いこともあります。