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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    日本の歌が原曲である歌の中で韓国で人気があった歌を教えてください。(6)
  • A.
    韓国のカラオケで一番たくさん歌われる歌の中で3人組のロックバラードバンドM.C The Maxの曲は欠かせないでしょう。

    • M.C The Max (左側からチョン・ミンヒョク、イス、ユン・ジェウン)



    2018年4月、第一週を基準にカラオケ人気チャート200位の中でこのバンドの曲が何と12曲も含まれています。『No matter where(どこでも)』、『少しだけさようなら』、『幸せにならないで』、『One Love』、『君が吹く』、『白夜』、『唇の言葉』、『My Way』、『12月』、『1月』、『Certainly』、『Looking At You』 。

    M.C The Maxの曲はカラオケの天井を突き抜けるような高音を出さなければならない曲がほとんどですが、カラオケで歌の実力を自慢しようとする人々が多いからなのか、気に食わない世の中に思う存分、鬱憤を晴らすために大声で叫んでいるのか、もしかしたらただM.C The Maxの歌が好きだからかもしれません。

    M.C The Maxは事情の多いバンドです。本来は子役俳優出身のホ・ジョンミン(実名ホ・ジュンヒョク)と共に4人組 MoonChild(ムーンチャイルド)としてデビューしました。デビューアルバムは医療事故で亡くなったシン・へチョル(申海澈)が関与したそうです。

    『愛してるから』をタイトル曲にした2集は当時人気絶頂の俳優ク・ボンスン、チョン・ジュノ、キム・ヒョジンなどがミュージックビデオに出演して人気が一気に広がりました。MBCの『音楽キャンプ』でもキム・ゴンモの『ごめんなさい』と競って1位になったりもしました。しかし1位をしたのがかえって毒になってしまいました。

    レコードの販売量を誇張したという疑惑を持たれる中、『音楽キャンプ』の順位決定に対して某歌手が認めないと言ってMBC番組の出演を拒否した事件が起きました。この一件でMBCでは一定の期間、順位制をなくしたりもしました。世間の関心は急激に冷め、MoonChildは2集活動があいまいになりやめてしまいました。バンドが属していた会社も急激に衰退しました。

    所属事務所が衰退した後、マネジャーだったペク・ヨンウクが彼らをスカウトしました。グループの名称もM.C The Maxに変えました。MoonChildが最高に成長する(MoonChild The Maximum)という意味です。

    新しい所属事務所で暫定期間を過ごす間、今まで自分の曲をリメイクすることを嫌がっていたX JAPANのYOSHIKI(本名:林佳樹)の曲を翻案したと報道されながら世間が注目し始めました。X JAPANの『Tears』を翻案した『少しだけさようなら』をタイトル曲にした1集は大ヒットしました。 (YOSHIKIが直接プロデュースして曲をあげたそうです。) 音楽番組でもM.C The Maxのボーカル、イスは爆発的な高音で時々噂になってた口パクの非難を静かにさせてファンたちを熱狂させたりもしました。

    『少しだけさようなら』は、現在のM.C The Maxを作ってくれた歌です。バンドのコンサートではアンコールの度に必ずと言っていいほど『少しだけさようなら』を歌います。

    행복을 줄 수 없었어, 그런데 사랑을 했어
    네 곁에 감히 머무른 내 욕심을 용서하지마
    방황이 많이 남았어, 그 끝은 나도 모르는 곳(하략)
    幸せにしてあげられなかった、だけど恋をした
    君のそばにあえて留まっていた僕のわがままを許さないで
    さまよっていたんだ、その終わりは僕にも分からない(下略)

    『Tears』の歌詞とはだいぶ違います。自殺した父親に対する懐かしさと切なさが表現されている原曲の珠玉のような歌詞を一般的な愛の物語に変えてしまったとして韓国のX JAPANのファンたちは嫌っています。原曲の歌詞により忠実だったSMエンターテインメントのEDMグループ、TraxXのカバー曲の方がいいと感じる人も多いのです。

    何處に行けばいい 貴方と離れて
    今は過ぎ去った 時間に問い卦けて
    長すぎた夜に 旅立ちを夢見た
    異国の空見つめて 孤独を抱きしめた
    流れる淚を 時代の風に重ねて

    『Tears』がオリオンチャート1位になれなかったように、『少しだけさようなら』も音楽番組で頂点に達することはできませんでした。

    歌唱力を見せるのに丁度いい歌だからか、競演大会に『少しだけさようなら』をカバー曲に使う歌手もかなり多いのです。歌手Ben(本名イ・ウンヨン)、女性ロッカーのソ・ムンタク(西門卓、本名イ・スジン)とボーカルグループ、Monday Kizのボーカル、イ・ジンソン(李眞聲)、6人組男性アイドルグループ、VIIXXのメインボーカルKEN(イ・ジェファン)、実用音楽の女王と言われるイ・ヨンヒョン、怪物ボーカルというニックネームを持った歌手キム・ドンミョンが『私は歌手だ』等の番組で『少しだけさようなら』を歌いボーカルの実力を発揮しました。

    • 『少しだけさようなら』で歌王と激しい接戦を繰り広げたファリネッリ(KCM)



    MBCの『覆面歌王』でもゲームボーイの仮面をつけた4人組ボーイズバンドのN.Flyingのボーカル、ユ・フェスンが2ラウンドで『少しだけさようなら』を選曲したし、ハスキーな歌声で有名なKCMも切ない声で『少しだけさようなら』を歌いましたが、惜しくも女戦士キャッツガールの壁は越えられませんでした。