身体の節々が痛いです。体が千、万に引き裂かれていくのを感じます。昨日、残務処理のためにオフィスで遅くまで働き、帰りに生ビール一杯だけを飲みました。ところが家に帰ったら妻がいきなり「何してたの？」「今何時だと思ってるの？」と目を吊り上げて怒ってきたので熟睡することができませんでした。

バスが停留所に留まります。降りる人はないのに、窮屈なバスに10人余りが急いで乗り込みます。三、四人くらいしか乗れなさそうだったのに、かるく全員を乗せてバスはブルルンと出発します。

火曜日です。体で感じる曜日は木曜日ぐらいなのに…今週一週間耐えられるのか心配です。押されて流されるように移動したところ、体を支えることのできる場所まで来ることができました。

席に座っている人は楽に見えますね。羨ましいです。座っている人が。

目の前のきれいな女性は化粧を直しています。急いで出てきたので、化粧する暇がなかったようです。女性の隣では、中年の男性がいびきをかいています。いびきをかきながら眠っていたのに、突然目を覚まして窓の外を見回し、また眠り始めました。いびきを子守唄のかわりに、うとうとと居眠り三昧です。

女性の前に座っているおばさんがちらっと振り返ります。化粧品のにおいが鼻についたようです。そういえば女性はまだ化粧をしていますね。おばさんはスマートフォンでドラマを見ています。韓国がIT強国でることを自然と納得させられます。 40代、いや50代前半に見えるおばさんもスマートフォンで昨夜見逃したドラマを見ているのですから。

火曜日の朝です。水曜日、木曜日、金曜日。今週の出勤も順調ではないだろうという思いから、ため息が出ます。習慣的にスマートフォンを取り出して、昨日の夜に作業した書類を確認します。オフィスに到着したら、すぐに決裁をもらわなくてはいけない書類です。目にいくら力を入れても、書類の内容は真っ黒な活字が見えるだけです。突然バスが揺れます。人があちこちに傾き、満員バスに新しい乗客が乗るスペースが確保されます。

ソウルの出勤風景は大体こんなものです。もちろん、自家用車に乗って渋滞している道路でそわそわしている会社員もいるし、元気に自転車のペダルを踏む人もいます。バスを2~3回乗り換えて毎朝旅行のような長距離通勤をしている仲間を馬鹿にするかのように、オフィス近くのマンションで明るい日差しと共に覚め、ゆったりシャワーを浴びる人もいます。

ただ、前述したバスでの光景が典型的な韓国の会社員の出勤姿だと考えても問題ありません。少なくとも30％以上はそうです。出勤戦争によりだるい体でオフィスに到着した会社員が適切な業務を行うことができるのか心配です。しかし、あまり気にしないでください。ソウルの衛星都市に住んでいる人はもっと大きい悩みがあるんですよ。

数年前から広域バスが誕生し、水原、龍仁、一山（イルサン）など周辺都市とソウルを行き来しながら、出退勤の会社員を乗せて運んでいます。おかげで楽になりました。特に高速道路にはバス専用車線があり、ソウル郊外に住んでいる人よりも通勤にかかる時間が短いくらいです。なのに、どんな悩みがあるかって？

トイレです。特に前日飲み過ぎたり、または、胃が悪い人はとても耐えがたいものです。高速道路を走るバスから飛び降りることもできず、止めてもらうこともできません。毎朝お腹を押さえて、オフィスに向かう人もいるので、背中が互いにくっ付くほど混雑していても地下鉄や市内バスをありがたく思う必要があります。 2~3分に一回は停車するため、すぐに降りてトイレに行くことができるのです。あっ、でもトイレでも待っている人の列がトイレの外まで続いています。どうすれば良いのでしょうか。

韓国の会社員が望む理想的な通勤
自由な出・退勤時間----39.6％
家から近い職場に歩いて通勤----29％
自宅から職場までバスや地下鉄を乗り換えずにノンストップで通勤---27.2％
恋人が職場まで乗せてくれる---2.2％
毎朝彼（彼女）に会う---2％

ソウルのサラリーマンの通勤時間
30分以上1時間未満---46.6％
30分未満---34％
1時間以上2時間未満---17.2％
2時間以上----2.2％

データ：マクロミルエムブレイン