映画『パラサイト 半地下の家族』のおかげでチャパグリが世界的なインスタント食品になりました。
チャパグリを誕生させた「チャパゲティ」と「ノグリ」の製造会社「農心（ノンシム）」は、チャパグリのレシピを英語版に作成しましたから、ポン・ジュノ監督に数百回お礼をするべきでしょう。

チャパグリは、いつ登場したのでしょう？
正確な時期は誰も知りません。農心の前職及び現職の役員にもミステリーです。
ただ、2000年より前であることは確かです。
1990年代PC通信ナウヌリのラーメンの掲示板にチャパグリのレシピが紹介されたことがあるため1990年代くらいに登場した可能性が高いです。

確認されたわけではありませんが、当時、軍部隊の兵士が作り出したレシピだと思われています。軍隊の売店であるPXにラーメンはありふれていてもチャパゲティやカンチャンポンなどビビン麺の数は多くありませんでした。数が少ないため古株たちが買ってしまうでしょう。

味は別として食べることができないので、食べたい気持ちが増していたはずです。数は限られていますが、食べたい人はたくさんいます。この難題を解決するために「チャパグリ」というレシピが登場したと見ています。最初からノグリとチャパゲティの組み合わせで作られたのではなくて、いろいろな方法を工夫して、一番たくさん残っているラーメン、そして麺の太さが似ていて味が刺激的なラーメンの組み合わせになったはずです。

炊事兵出身のアナウンサー、キム・ソンジュが2013年2月、MBCバラエティ番組『パパどこ行くの？』に息子キム・ミングクと共に出演して、チャパクリを作ったため全国的にヒット*したりもしました。キム・ソンジュは、その勢いでレシピを公開しましたが、当時北朝鮮の核実験と政治的争点が飛び交う状況でも、検索ワードの上位を地道に守り抜いたそうです。

*キム・ソンジュはこれをきっかけにチャパグリのCMモデルに抜擢されました。

「金剛山の見学も食事をしてから」（花より団子）と言いますが、やはり食べる力はすごかったです。

この辺で、チャパグリのレシピを紹介するのがいいでしょう。

映画『パラサイト 半地下の家族』のチャッパグリを食べるシーン"

農心が紹介するレシピはこちらです。

まず、片隅でチャドルバギ（牛のあばらの部分の霜降り肉）（またはチェックッサル/韓牛サーロイン）に火を通します。後で麺と一緒に炒めるため軽く焼くだけでいいです。肉を焼く間に片方でラーメンの湯を沸かします。

沸騰したお湯にチャパゲティとノグリの麺、昆布、具の素を入れて一緒にゆでます。 本当は5分くらいゆでるべきですが、後でもう一度ゆでなければならないため、3分程度ゆでれば十分です。麺が生ゆでの状態で沸騰したお湯は少し残したまま、チャパゲティのスープをすべて入れてノグリのスープは1/2~3/5程度入れます。ここに軽く火を通した肉を入れて一緒に炒めます。

1~2分程度炒めたら、チャパゲティの調味油を入れて混ぜれば完成です。

もちろんあくまで農心で紹介ているレシピなので、人によって作り方は様々です。

味の決め手はチャパゲティとノグリのスープの配合比率と2つの異なるタイプの麺をどうやってゆでるかにかかっています。

農心のレシピは2種類を同時に入れてゆでるよう勧めていますが、初めて登場した時は麺がより太いノグリの麺を入れてゆでて、麺に完全に火が通ってからチャパゲティの麺を入れるのが一般的でした。
チャパグリの達人たちが紹介する、黄金の比率はチャパゲティ2つ+ノグリ1つです。しかし、あまりにも量が多いため一人で食べるのは少し微妙です。友達と一緒に珍味を楽しむためには、丁度いいでしょう。

好みによって差はありますが、ノグリのスープを全部入れたら料理（？）が台無しになります。しょっぱいけど、さらに辛くなるためせっかくの珍味が無駄になります。何を全部入れて、何を少し入れてって言ったっけ？まぎらわしいと思いノグリのスープをすべて入れてしまうと、胃の弱い人が食べた場合、トイレを探すために歩き回ることになるでしょう。 気をつけください。