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  • Q.
    BTS所属会社のBig Hitエンターテインメントの株式上場について教えてください
  • A.
    • BTS



    今秋、韓国証券市場の最大の話題はBig Hitエンターテインメント(以下Big Hit)の株式上場です。請約証拠金が100兆ウォンに達するという推定まで出るほどなので関心を集めざるをえないです。

    2020年の初めには韓国証券市場に上場する会社として、Big Hitのほかに湖畔建設と現代オイルバンクが投資家の関心を集めましたが、新型コロナウイルスで両社のIPOが2021年に延期された理由も一役買ったはずです。投資家の注目をひたすら受けるようになったからです。

    Big Hitの上場は、韓国芸能企画会社の勢力図を揺さぶることになるでしょう。

    まず、この会社の上場日程から簡単に見ていきましょう。
    Big Hitは8月初め、証券市場上場の予備審査を通過しました。

    * 韓国芸能企画会社のうち、韓国取引所(KOSPI)に正式に上場した初の企業です。SM、YG、JYPはベンチャー企業の登竜門であるコスダック(KOSDAQ)市場に名前を載せており、韓国取引所に上場したiHQなどは全部迂回上場しました。

    BTSがビルボートチャートで1位になった9月初めから公募手続きに入りました。上場予定の株式数は新株713万株を含む3384万株です。希望公募価格は10万5000~13万5000ウォンです。

    9月24~25日の2日間、機関投資家を対象に需要予測(事前申込み)を行った後、9月28日の公募価格を確定します。一般投資家を対象にした申し込みは10月5~6日の2日間行われます。(IPOを代表する主管会社はNH投資証券、韓国投資証券、JPモルガン、未来アセット大宇が共同主管社として参加しオンライン証券会社であるキウム証券を通じても申し込むことができます)

    関心も高い上、請約の接近方法でも過去最高水準です。

    証券業界では、上場後のBig Hitの企業価値は6兆ウォン台、時価総額は3兆6000~4兆6000億ウォンに達するといわれています。 これまで韓国の3大芸能企画会社として定着してきたSM、YG、JYPの時価総額を合わせたものの2倍近くになります。だからといってこれらの会社があまりにも嫉妬する理由はないでしょう。これら3社もBig Hit上場のトリクルダウンで株価が高止まりしているからです。もしかしたらSMとYGの時価総額も1兆ウォンが越えるかもしれません。

    Big Hitの上場で注目される会社はエンター企業だけではありません。
    Big Hit株の25.2%を保有しているゲーム会社·ネットマーブルの株価も、一緒に高騰しています。ネットマーブルは、本業のゲーム産業でも、毎年平均2400億ウォン程度の現金創出能力を発揮している上、BTSコラボゲームも発売するということで期待を集めています。

    CHOROKBAEM MEDIA(以下CHOROKBAEM)や高圧変成器メーカーのDPCも恩恵を受けるとして注目されていますが、留意すべき点はあります。

    DPCがBig Hitの株の12.2%を保有しているという間違った情報が出回っていますが、実際は株式の12.15%を保有しているスティック・インベストメント(STIC Investment)の株を2%ほど保有している親会社です。関連が全くないわけではないですが、気をつける必要があるという話です。

    CHOROKBAEMは、BTS関連ドラマを制作するという理由でBig Hitの上場にからんだテーマ株といわれています。ドラマや映画が興行に成功すればいいですが、100%保障されたわけではありません。

    たまに「Big Hitはなぜ、上場しようとしているのか?」という質問をしたりもします。
    これに対して公式的に発表する理由は次のようなものです。

    Big Hitは今年初め、Pledisエンターテインメントを買収する際、産業銀行から2000億ウォンを借り、龍山(ヨンサン)に建設中の新社屋に移転する際、2022年までに4500億ウォンを事業拡張に投資する予定ですが、これにつぎ込まれる資金を株式公開で調達するという内容です。もちろん、心の中では株式公開で株主たちが莫大なお金を儲けることができるという考えを持つことはあるでしょう。(Big Hit株の43.44%を保有するパン・シヒョク代表はBTSメンバーにそれぞれ6万8385株ずつ分け、株式の公募価格が13万5000ウォンに設定され、取引初日に高値をつけると、パン・シヒョク代表は4兆3000億ウォン、BTSメンバーは240億ウォンの株式を保有することになります)

    • 龍山新社屋



    証券業界では、Big Hitの上場を喜びながらも一面、不安も抱いているようです。
    この会社にはまだ投資リスクが潜んでいるという意味です。

    2019年の売上の97.4%がBTSから発生していますが、今後2年間メンバーが軍に行かなければならない場合、BTS活動に空白が生じるしかないという点が最大の脅威要素です。ファンを中心に軍を免除しろという要求はあるものの、韓国の情緒上、そうなるのは難しいかもしれませんし、一番年上のメンバーの1992年生まれのJINが2021年まで入隊を延期する程度で終わる可能性が高いです。BTSの活動が停滞している中でも Big Hitの未来が蒼々たるものだったらいいですが違うかもしれません。