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[チョンセ対策の逆説 ②] 138歳になったチョンセ…世界で韓国に唯一存在

チョンセ(伝貰)は、韓国独特の住宅賃貸制度 

    チョンセは住宅価格の一部を保証金として預けて、他人の家を借りて住む、韓国だけの独特の居住形態だ。

    盧武鉉政府が2007年に発行した「実録不動産政策40年」には、「1876年丙子修好条約(講和条約)に基づく3つの港の開港と日本人居留地の造成、農村人口の移動などによりソウルの人口が増え、チョンセ制度が生まれた」と書かれている。歴史が138年にもなるわけだ。初めてチョンセとウォルセを全数調査した1975年の人口・住宅総調査で、ソウルの世帯の38%がチョンセ、14%がウォルセ(家賃を毎月払って家を借りる制度)であった​​。 1970年代後半、「漢江の奇跡」と一緒に住宅価格が急騰し、チョンセの割合も大きく高まった。

    ソウルのチョンセの割合は、1995年に44%まで上昇したが、後に住宅保有が増えてチョンセの割合が落ちたものの、まだ30%を超えており、住居形態では自家に次いで2位を強硬に守っている。直近の統計である2012年統計庁住宅占有形態別の世帯分布によると、全国基準の自家の割合は53.8%、チョンセは21.8%だった​​。ソウルは自家が40.4%、チョンセが32.5%で、全国広域自治体のチョンセの割合が最も高い。

    政府が「借家人を保護する」として、1989年にチョンセ期間を1年から2年に延ばすと、チョンセ金(保証金)が史上かつてないほどに急騰し、1990年には、二か月の間に17人の借家人が相次いで自殺するなど、いわゆる「チョンセ波動」が社会的な問題にもなった。通貨危機当時、チョンセ金は住宅価格の下落と一緒に下がるかと思われたが、1999年から2002年まで66.3%も急騰し、通貨危機以降、ただでさえ厳しい庶民の生活をより苦痛にした。

    チョンセ金は2012年の下半期から再び高騰し始め、今年の4月7日まで、なんと85週連続で上昇し、歴代最長期間の間、上昇し続けた。チョンセは高金利・高成長を前提条件として成長してきた。しかし、低金利・低成長時代で住宅価格の上昇期待が下落しながら、チョンセは急激にウォルセに蚕食されている。

    <続く>
  • 毎日経済_コ・ジェマン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-11-02 17:56:47