記事一覧

ニュース

数字経済

テクノロジー

コラム

ビューティー

カルチャー

エンタメ

旅行

韓国Q&A

新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
コラム > 総合

第2のベンチャーブーム、14年ぶりに投資額最大…バイオとエンターが主導

優秀な人材押し寄せ、ベンチャーキャピタルが投資提案 

    • < 増えるベンチャー投資額 *資料=中小企業庁、韓国ベンチャーキャピタル協会 >

    「最初に投資を受ける時は、企業説明会だけでも10回以上行ってあちこちまわりましたが、結局投資できないというところが多かったんですよ。しかし、最近はむしろベンチャーキャピタルの方から訪ねてきて、投資すると言い出すんです」。

    先月末、産業銀行(サノブウネン)から10億ウォンを投資された医療機器ベンチャー企業「ヒルセリオン」のリュ・ヂョンウォン代表は、変化した業界の雰囲気をこのように語った。2012年に設立された同社は、産業銀行のほかベンチャーキャピタルや病院から約50億ウォンの資金を調達した。肝腎の製品はまだ発売されていない状態である点を勘案すると、破格の待遇を受けているわけだ。

    リュ代表は、「携帯用超音波検査を電気シェーバー水準に小さく作り、LTEなどの各種無線通信と連動できるようにしたアイデアが高く評価された」とし、「医療機器業界は上場が難しく、資金を誘致するのは容易じゃないのに、投資が殺到しているのは異例な現象」だと耳打ちした。

    別のベンチャー企業「ワイブレイン(ybrain)」(代表ユン・ギョンシク)も実績が本軌道に乗る前に、総42億ウォンの投資を誘致した。今年8月、チケットモンスター(TMON)への投資で有名なストーンブリッジ・キャピタルを含め、3つのベンチャーキャピタルが35億ウォンを投資した。昨年2月、KAIST(カイスト/韓国科学技術院)の修・博士出身者が集まって作ったワイブレイン社は、アルツハイマー性認知症の症状を緩和できる医療機器「Yバンド」を開発し、臨床試験を行っている。適正量の電気刺激を流して脳の活動を活性化させるこの製品は、病院でのみ可能だった脳疾患の治療を、家庭でも行えるようにすると期待されている。

    ベンチャー業界に薫風が吹いている。資金と人がベンチャー企業に押し寄せて、活気を帯びている。特に比較的注目されなかったバイオやエンターテイメントとゲーム分野に資金が集まっている。これまでは既存のITと製造業に押し寄せていた資金が拡散しているわけだ。ベンチャー投資が増え、創業初期企業(スタートアップ)を中心に金が集まっている。

    中小企業庁によると、昨年はベンチャー投資に1兆3845億ウォンが集まり、ベンチャー狂風が吹いていた2000年以来で最も金額が大きくなった。今年は10月末現在ですでに1兆2295億ウォンを記録し、年末までに1兆5000億ウォンを無難に満たすだろうと期待される。

    昨年は全体の投資規模の10.6%に過ぎなかったバイオ・医療分野への投資が、今年は総2215億ウォン18%にまで増え、ベンチャー投資ブームを新たに起こした。映像・公演・音楽ディスク分野とゲーム分野への投資も前年同期との対比で、それぞれ13.8%と7.3%から今年は15.3%と9.9%に増加して、ベンチャー投資の盛況に貢献した。

    ジーエヌテックベンチャー投資(G.N.TECH)のキム・ヒョンソク理事は、「投資がこれまでのITから医療とエンター、ゲームやサービスなど、さまざまな領域に拡散している」とし、「資金が集中したことから、スタートアップベンチャー企業に優秀な人材が大きな関心を見せている」と語った。
  • 毎日経済_キム・ヂェグァン記者/チョン・スンウ記者/キム・ヂョンボム記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-12-01 17:41:23