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エジプト、価格引き上げの後に闇市場取引70倍に…政府、対策に腐心

タバコ値上げ、地下経済をさらに太らせる 

    • < タバコ価格引上げ後、闇市場が急増したエジプト *資料=納税者連盟 >

    タバコ価格の引き上げが地下経済をさらに太らせるという懸念が提起されている。このことから、関係税務当局は「超緊張」モードに突入した。ただでさえタバコ値上げに対する批判世論が沸騰した状態で、地下経済に恩恵を与える結果につながる場合は、政府批判論がさらに拡散する可能性が高いからだ。

    このことによって、国税庁は本庁内のタスクフォース(TF)と組織を廃止しながらも、例外的に「地下経済活性化TF」だけを常設組織的に持続させることを決定するなど、当局はすばやい対応策作りに乗り出した。

    タバコ業界の関係者は4日、「タバコ値上げに多くの庶民消費層は密輸や闇市など、地下経済の窓口を利用する可能性が高まっている」とし、「これに対する対策が急がれる」と明らかにした。

    イム・ムヒョク納税者連盟チーム長は、「闇市場に金が集中して、政府がこれほどまでに廃絶させると言っていた地下経済が、むしろ腹を満たす結果を生むアイロニーが憂慮される」と語った。

    納税者連盟によると、2010年にタバコ税を80%も引き上げたエジプトの場合、増税で価格が急騰するやいなや、0.1%に過ぎなかったタバコ闇市場の割合が瞬く間に7%に、70倍にも増加する副作用が明らかになった。

    1990年代のカナダも同様の事例だ。1991年にタバコひと箱当たり3セントの付加価値税が追加されるやいなや、カナダのタバコの闇市場が急激にふくれた。1993年時点でカナダのタバコ闇市場の規模は、なんと50億ドルに達したと伝えられた。副作用が大きくなり、カナダ政府は1994年に3セント付加価値税を廃止した。

    イム納税者連盟チーム長は、「昨年から免税タバコの密輸規模が急激に増え始めた」とし、「タバコが上がる来年1月から、その規模がさらに大きくなるだろう」と予想した。

    密貿易やポッタリ商(行商)などが中心だったタバコの密輸は最近の「海外直購」ブームに乗って、インターネット経由で拡大しているという分析だ。

    国税庁の関係者は、「先進国はタバコの価格が高くて密輸品の需要が多く、後進国はタバコの質が悪くて密輸の需要が多い」が、「一方で、わが国は先進国よりも価格が低い上に品質は後進国に比べて高いので、密輸の需要は多くないだろう」と予想した。

    国税庁の関係者は、「しかしタバコの値上げ以降、闇市場活性化の可能性を排除することはできないので、多角的な対策を立てている」と明らかにした。

    これに対して業界関係者は、「韓国の消費者は他国のタバコ価格と比較してタバコを消費するわけではない。すぐに価格が2倍近く上がるのに、安い密輸タバコに興味をみせない消費者がどこにいるだろうか」と反問した。

    関税庁は南大門市場などの流通市場の取り締まりを強化する一方、個人の海外直購モニタリングも大幅に強化することにした。

    関税庁の関係者は、「個人通関番号の監視を強化して、海外タバコの直購頻度が多いケースを見つけることに注力する方針」だと明らかにした。

    国税庁は年末の組織改編で本庁内のTFを廃止することにしたが、「地下経済陽性化TF」は、調査局傘下のチームとして維持する方針だ。
  • 毎日経済_ナム・ギヒョン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2014-12-04 17:22:34