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ロッテグループの後継構図に何が…次男辛東彬会長の天下になるのか

長男の辛東主副会長ロッテホールディング、理事職解任 

    • < 辛東主・辛東彬兄弟のロッテグループ主要系列会社の株式比較 *資料=公示総合 >

    今年93歳になったロッテグループの辛格浩(シン・ギョクホ)総括会長の経営権承継と支配構造に対する動きが尋常でない。

    日本ロッテホールディングスの辛東主(シン・ ドンジュ)副会長は去る1月8日、日本ロッテホールディングスの臨時株主総会で解任された。シン・ ドンジュ副会長は、これに先立ち、12月末に日本ロッテグループの主力子会社「ロッテ商事」の代表取締役、製菓会社「ロッテ」の取締役、アイスクリーム会社「ロッテアイス」の取締役から退いていた。

    日本ロッテホールディングスは韓国と日本ロッテグループの支配構造で頂点に位置する企業だ(図参照)。したがって、シン・ ドンジュ副会長が主力子会社の取締役解任に続きホールディングスの取締役からも解任されたのは、韓日両国のロッテグループの支配構造に大きな変化が起きていることを示している。日本ロッテホールディングスは、シン・ ドンジュ総括会長が持分を掌握している会社であるため新副会長の解任は新総括会長の意中が反映されたと見るしかない状況だ。

    これまでロッテグループの後継構図は韓国ロッテは次男の辛東彬(シン・ドンビン)会長が、日本ロッテは長男のシン・ドンジュ副会長が務めることで整えられていたと知られていた。

    しかし、シン・ドンビン会長が引き受けた韓国ロッテが日本ロッテに比べて10倍ほど規模が大きく、シン・ドンジュ副会長がロッテグループの循環出資の輪の中心役割をするロッテ製菓株式を買い集めたという点などを根拠に見ると、兄弟間の整理が終わっていなかったという見方もあった。実際、シン・ドンジュ副会長は2013年から昨年8月までロッテグループの支配構造の核心系列会社であるロッテ製菓の持分を着実に買い入れていた。ロッテ製菓はロッテショッピングの持分7.86%を保有していて、ロッテショッピングのまた別の株主であるロッテ七星の株式も持っている(図参照)。

    それだけに今回の措置で、シン・ドンビン会長が日本ロッテの経営まで受け継ぐのではないかという分析と同時にシン・ギョクホ総括会長が長男のシン・ドンジュ副会長に強力な警告性の措置をしたのではないかという解釈が出ている。ロッテグループのある幹部は「兄のシン・ドンジュ副会長の日本ロッテは、売上高の停滞や海外事業の実績不振により困難を経験してきた。これに対する責任を問う「ペナルティー」を与えたという解釈が可能だと説明した。

    韓国ロッテグループは、昨年4月基準で総資産91兆7000億ウォンで、韓国財界序列7位(公企業を含む)を占めた一方、日本ロッテは韓国ロッテの10分の1の規模に過ぎない。このような状況で弟と持分競争の様相まで起こしたため、シン・ギョクホ総括会長が次男のシン・ドンビン会長を前面に出すための交通整理に乗り出したという解釈だ。ロッテグループの関係者は「(シン・ドンジュ副会長が)ロッテ製菓の株式を買い入れるなど、本人の経営権を拡大しようとする行動を見せたため、父であるシン・ギョクホ総括会長が出てきたと見ることができる」と付け加えた。

    これと関連し、最近ロッテアルミニウムが昨年の四半期別報告書にシン・ドンジュ副会長の職責を間違えて記載した事実が一歩遅れて発見し、修正公示するハプニングも注目を集めている。

    ロッテアルミニウムは8日、昨年提出した第1・第2・第3四半期の報告書の役員状況表にてシン・ドンジュ副会長の担当業務を「グループ会長」ではなく「諮問」に訂正すると公示した。これついて会社側では「単純な記載ミス」という釈明を出したが、ロッテグループ内外では「シン・ドンジュ副会長がロッテアルミニウムを使用して影響力を拡大しようとして、父に睨まれたのではないか」という疑惑が提起されたりもした。

    一方で、シン・ドンジュ副会長が依然として主要系列会社の持分を保有しているため、後継構図を簡単には予断はできないという話も出ている。
  • 毎経エコノミー第1791号(2015.01.14~01.20日付)キム・ビョンス記者 | 入力 2015-01-12 10:28:43