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年間50億を売る「化粧品海外直販」トゥープラスワンのチョン・ミョンホ代表

    • < 仁川・朱安倉庫で化粧品を点検するチョン・ミョンホ代表 >

    「これ以上国内では売るものがないようです。だから海外直販市場を開こうと決心しました。」

    5年前のある日、トゥープラスワンのチョン・ミョンホ代表は仁川南区朱安洞に位置する小さな事務所のパソコンの前に座っていた。海外オープンマーケットに韓国ロードショップの中低価化粧品を載せて注文が入るのを指折り数えていたのだ。誰かが注文したというメッセージが入ると、職員を連れて近所の富平地下商店街にある化粧品店に矢のように走っていった。注文がきた物を直接購入して顧客に送るためだった。

    5年が過ぎた現在、彼の事務所と倉庫にはMISSHA(ミシャ)、TONYMOLY(トニーモリー)など各種中低価化粧品でいっぱいだ。職員2名は事務所横の倉庫から出力した注文書を見て様々なブランド製品を梱包ボックスに収めるのに大忙しだ。日々平均注文量は1500件、毎週化粧品1億ウォン相当が彼の倉庫から出て行く。推定すると年の売上高は50億ウォンを軽く超えるものと見られる。Ebayなどグローバルオープンマーケットにおいて彼は名実共に「韓国化粧品のパワーセラー」だ。

    これまで彼は大企業商社にて非鉄金属を輸入する仕事をした。その時の経験をもとにして数十年間チリ、中国など全世界を歩き回って様々な物を持ち込んで売った。しかし商社マンとオファー商(輸入業務)といった専門分野には強い彼も、ある瞬間限界にぶつかった。

    今月3日、仁川の事務所で出合ったチョン代表は「中国市場が急激に開き、国内オープンマーケットでも価格競争が激しくなっているので、オファー商はこれ以上未来がないと判断した」と当時を回想した。逆に韓国の商品を外に売ろうというアイデアを出し、在庫が積まれていた事務所を化粧品海外直販ショッピングモールであるトゥープラスワン本社に変貌させた。

    彼が化粧品を選んだ理由は前例のない韓流ブームのためだ。彼は「化粧品はすでに国内市場では飽和状態だが、韓国ドラマ、K-POPなど韓流ブームが起きているという視点から化粧品を持って世界に行けばきっと勝算があると判断した」とし、「韓流によって韓国を知り、オンライン上に『韓国化粧品』を検索して物を購入する外国人消費者たちを集中攻略した」と説明した。

    チョン代表は「当初、韓国で作られたグローバルオープンマーケットQoo10を通じてシンガポールや日本に化粧品を売ろうとした」とし、「しかし、やはり国内商品同士で競争すれば価格が急激に落ちてあまり面白さを見ることが出来なかった」と話した。

    オンライン販売の苦い味を見た彼が2度目に門を叩いた場所は世界最大のオンラインショッピングモールであるEbayだった。まず、国内でも価格帯が手ごろな方であるロードショップ(例MISSHAやTONYMOLYなど)化粧品をターゲットにした。1年目にして成果が生まれ始めた。アメリカ、ロシア、イギリスはもちろん南米やアラブ地域からも注文が入った。

    チョン代表は「韓流ドラマなどの熱風のおかげなのか、海外消費者が手頃な韓国化粧品に関心を持ち始めた。逆に注文地域を見れば、最近は韓流熱風がどこで熱いのか大まかに見ることが出来る」と笑った。彼は「最近ぐんぐんと注文が増えている場所はサウジアラビア」だとし、「ブラジル、チリなど南米では濃い肌にもよらず、意外にも美白製品が一番多く売れる」と囁いた。

    評判が高まるとロードショップ化粧品の代表たちが直接彼を訪ねた。一部の化粧品会社とは海外販売に適合した商品を別途に作って販売したりもする。

    チョン代表は「シークレットキーは美白化粧品の場合、国内販売商品に比べて容量を半分に減らす『海外用商品』を作って重さを減らし、配送費を抑え、デザインを少し変えたら注文が爆発的に伸びた」と説明した。

    チョン代表は成功の秘訣について「他の人よりも少し早く開始し、他の人よりも一生懸命やっただけ」だと明かした。彼はオンライン海外直販について「進入障害が低く、誰でも入ることが出来て戦略も無限だが、だからこそ競争はより熾烈」だとし、「他人がすでに成功したアイテムで遅れて進入しては難しく、新鮮な商品とマーケティングアイデア開発が何よりも重要」だと話した。
  • 毎日経済_イ・セボム記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-03-05 00:12:01