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「21日に開館1周年」DDPのコンテンツを指揮したペク・チョンウォン前代表

    「不時着」するだろうとされた。「金を食べるカバ」といって指をさされもした。そうして1年、800万人が訪れた。正常に着陸したことが証明された。今月21日に開館1周年を迎える「東大門デザインプラザ(DDP)」の話だ。DDPを「世界的なデザインのメッカ」にするというスローガンでぎっしりとコンテンツを詰めた人、ペク・チョンウォン前代表(56)に会った。過去3年間、ソウルデザイン財団の代表を務めた彼は、今月初めに退任した後、ケイウォン芸術大学の教壇に戻った。

    「この2年間を振り返ってみると、ドラマチックな逆転でしたね。いまや国民が‘何か新しいことを生み出す可能性があるように見える’、‘もしかしたら世界が注目するかもしれない’と思ってくれるのです。DDPを飾るとき、持続的に発展可能な構造を念頭に置いた。コンテンツが継続して出たり入ったりするだけの空間を超えて。まあ、見ていてください。毎日来ても続けて新しいことを発見することになるでしょう」。過去1年間、訓民正音の原本をはじめとする澗松コレクションからシャネル、クリスチャン・ディオールなどの世界的なブランドがDDPに名前を掲げた。今年の初めにはニューヨーク・タイムズ紙が選定した「今年必見の世界のスポット50」にも選ばれた。ペク前代表は、「圧倒的な建物も建物だが、どのように演出するかによって全く異なる空間になるのが特徴」だとし、「これまで経験できなかった方法で製品を披露できるので、創造的な企業やブランドが訪ねてくるしかない」と強調した。

    30年間デザインだけを考えて生きてきた彼に、DDPの「白味(格別の味)」を推薦して欲しいと言ってみた。ペク前代表は、「アルリムト2館がザハ・ハディッドの建築美学が最もよく生きているところ」だとし「高さが16メートルに達し、1000人余りを収容できる空間だが、商品やブランドではなく、創造の知識をローンチする場所として位置付けしてくれたら」と語った。

    いまや「教授」と呼ばれるペク前代表は、3年ぶりに帰った講壇が手にあまると大袈裟に訴えた。彼は「大学入試のために研磨してきた‘偏見’を破ってやり、学生一人一人を新しい考えに目覚めさせるのは並大抵のことではない。適度にはやりたくないのでより難しい」と笑った。ペク前代表は、「いま使っている携帯電話でなにひとつ不自由はないのにサムスンやアップルの新製品が出てくれば熱狂する理由を分かるか」と水を向けて、「人々は本能的に革新的な、新しさへの期待がある。新しいからとすべてを押しやるのではなく、手垢にまみれたものを生かしながら、それを認識する文脈と考えを変えることがデザインが持つ革新の力」だと語る。

    ペク前代表と一緒にDDPの礎石を固めたソウルデザイン財団のパク・サムチョル本部長は、オメガとベンツのローンチショーを例に挙げた。パク本部長は、「オメガのLEDバラは、もともと一日だけ使って撤去される予定だった。しかし、ペク代表が残しておこうと提案し、100日間で100万人を呼び集めた」とし、「ベンツのローンチショーは、全く思わぬところから人とトラックが登場して私もびっくりしたケースだが、今後もこのようなサプライズを継続して出すことのできる場所がDDP」だと語った。

    ペク前代表は国民にぜひ伝えたいことがあるとした。彼は「DDPはようやく一周年を迎えただけなのに期待が大きすぎるようだ」と話を切り出した後、「年を重ねるごとに新しい姿を見せるので、信じて見守ってほしい」と一周年特別プログラムの自慢を次々と並べたてた。その姿はまさに子供を自慢する母親のように感じられた。
  • 毎日経済_シン・チャンオク記者/写真=キム・ジェフン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-03-18 18:05:20