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マリナーズのホーム球場の照明をLEDに変えた「KMW」

    米国現地時間で17日金曜日の夜、KMW(ケイエムダブリュ)のキム・ドクヨン会長が米プロ野球(MLB)シアトルマリナーズのホーム球場、セーフコ・フィールドで始球を行う。

    この日の打席には、シアトルと対戦することになるテキサス・レンジャーズのチュ・シンス選手が立つ予定だ。韓国の中堅企業の会長が韓国選手が一人も所属していない球団の始球に出ることは、やや異例のことだ。既存のMLBでの韓国人による始球は、missAのスジなど、ほとんどが芸能人で、始球をした場所もリュ・ヒョンジン選手の所属するLAドジャースのホーム球場だったという点からも、そうだ。

    キム会長の始球はシアトルマリナーズが今シーズンから、メジャーリーグの30個の球場のうちで初めてLED照明を利用する球場になったことに、多大な貢献をしたキム会長を礼遇する次元から実現した。シアトルは既存のGEのメタルハライド電球570個を全て外し、KMWのLED照明「ギガテラ」にすべて交換した。

    「ギガテラ」LED照明への交換により、セーフコ・フィールドは大きく変わった。夜の試合の時、球場全体が従来より20~30%明るくなり、シーズンの消費電力量を78万4000kwh程度軽減させ、5万ドル以上の費用を減らした。寿命も長くなった。既存のメタルハライド電球は3000時間ごとに交換をしなければならなかったが、LED電球は寿命が10万時間以上だ。これまで、照明市場での存在感が微弱だったKMWは、今回のセーフコ・フィールドのランプ交換によって、一気にGE、フィリップスなど従来のLED照明大手と技術力で肩を並べることになった。世界最大の照明市場である米国で、それも技術的に厳しいスポーツ観戦のLED照明設置の契約において、GEを抜いて契約にこぎつけたからだ。

    キム会長は「スポーツ観戦用のLED照明は、容量が大きい上、競技場全体を均一に照らさなくてはいけないため挑戦することが難しい分野」だとし、「ほぼ無名だった『ギガテラ』が世界で最も過酷な市場で成果をおさめることで、他の企業からのラブコールも続いている」と説明した。

    シアトルマリナーズだけでなく、アトランタ・ブレーブスなど、他の球団もギガテラと交換することを検討しており、プロフットボール(NFL)とプロバスケットボール(NBA)からも問い合わせが続いている。これに加えて、イングランド・プレミアリーグ(EPL)、ドイツのブンデスリーガのクラブも大きな関心を見せている。LED照明を始めてから5年のKMWの昨年のLED照明部門の売上高は160億ウォンで、全体の売上高2700億ウォンの6%に過ぎなかったが、今年は1000億ウォン近い売上高を達成すると期待している。元来の無線通信機器の分野で強みを持っていた会社が、LED照明という新たな成長動力を得ることになったわけだ。

    今回のシアトルとの契約をきっかけに、今後、LED照明の巨大市場になると予想されている中東地域への進出もさらにスムーズになった。

    キム会長は「韓国の高速道路で、LED照明が料金所の部分の一か所に集中していることとは異なり、中東は砂漠の真ん中を通る高速道路にもLED照明を随所に設置しており、巨大市場が開かれている」とし「昨年、すでにアラブ首長国連邦(UAE)の首都、アブダビに現地法人を設立し、アブダビ、ドバイの高速道路に使われるLED照明受注を優先的に進めている」と述べた。

    去る1日にはサウジアラビア国営石油会社「アラムコ」にLED照明部門パートナーとして正式に登録された。アラムコがサウジアラビアをはじめとする中東地域での高速道路、スポーツ競技場などを受注すると、ここに使われるLED照明をKMWが供給することになる。
  • キム・ジェグァン記者 | 入力 2015-04-06 17:08:04