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ドンウンアナテック、カメラ用チップの世界シェア50%を目標に

www.dwanatech.com 

    • < キム・ドンチョル代表 >

    「株式公開(IPO)を通じて優秀な人材を確保し、世界市場シェアを50%に引き上げることが目標です」

    ドンウンアナテック(Dongwoon Anatech)のキム・ドンチョル代表は、今月30日の上場を控えて、毎日経済新聞社と14日にインタビューしながら、このような抱負を明らかにした。スマートフォンのカメラ用AF(Auto Focus)チップの専門メーカーであるドンウンアナテック社は、全世界市場シェア36%で1位だ。写真を撮るときに自動的に焦点を合わせてくれる機能を持った半導体チップを設計する技術を初めて国産化した。

    2006年にサムスンテックウィン、サムスン電機、LGイノテック、キュリテル(現パンテック)に製品を納品し始め、2年後、厳しいことで有名な日本のソニーに納品しながら、会社の成長が本格化した。中国のシャオミ(Xiaomi)、ファーウェイ(Huawei)、ZTE(中興通訊)、レノボ(Lenovo)などにも製品を供給しながら、今は海外売上の割合が全体の83%に達する。

    ドンウンアナテック社は上場を通じて、50億ウォンを公募する予定だ。新規資金調達の規模よりも、優秀な人材の誘致に期待している。中国内のスマートフォン市場が徐々に拡大され、AFチップの需要も急増し、光学式の手ブレ補正機能(OIS)のチップでも製品の拡大が必要な時期だからだ。今年第4四半期にOISの試作品が発売されれば、来年からの売上高に本格的に反映される展望だ。キム代表は「販売できる製品が多いが、人材が不足している状況」とし「中国の深センと上海、日本の東京、台湾の台北、米国のシリコンバレーにある支社を大々的に育てる」と語った。

    過去にはスマートフォンの背面にのみAFチップが搭載されたが、「セルカ(自撮り)」ブームに乗って前面にもAFチップを入れるメーカーが増えているのも好材料だ。中国メーカーは、最近、背面にカメラ2台を装着する「デュアル・カメラ」モデルを開発している。カメラの数が増えるほど、ドンウンアナテック社の納品量も増え、売上高の増大につながる。キム代表は「フィンテック(FinTech)活性化に応じて、本人確認などのセキュリティのために前面にカメラ2台を装着する事例も出てくるだろう」とし「AFチップの需要は、今後もさらに増えるだろう」と語った。

    後発企業の参入障壁が高い点も売上の安定性に寄与する展望だ。AFチップの設計は極度に高度化した技術ではないが、スマートフォン全体の製造コストに占める割合は1%にもならないため、後発走者として市場に飛び込むのは難しい状況だ。

    キム代表は、「スマートフォンメーカーが製造コストのごく一部に当たるAFチップの納品単価を下げるために需給が不確実な新規企業の製品を使う理由はない」とし「既存の会社との価格交渉の手段として使うことはできが、後発企業の参入に伴う競争力喪失のリスクは小さいほうだ」と説明した。

    ドンウンアナテック社は、新株50万株を募集する計画だ。公募価格の希望価格帯は、1万~1万2000ウォン(額面価格500ウォン)で提示した。公募後の株主構成は、キム・ドンチョル代表のほか、特殊関係人が20.7%、役員・関連会社の役員2.5%、ベンチャーキャピタル10.7%、自社株組合0.9%などだ。16~17日の需要予測を経て、公募価格を確定した後、22~23日に公募申込を始める予定だ。
  • 毎日経済_カン・ダヨン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-06-16 17:16:09