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米「セフォラ」韓国製品をまねてPB商品出荷…入店数では「ビッグ5」に

「マスクパック・水光メイク、ファンタスティック!」Kビューティ、ニューヨーカーまでつかむ 

    △写真=13日(現地時間)、米国ニューヨーク・マンハッタン32ストリートに正式にオープンしたトニーモリー・ニューヨーク旗艦店が集まった顧客でひしめいている [写真提供=トニーモリー]

    去る12日(現地時間)、米ニューヨーク・マンハッタンの真ん中に位置した看板級の化粧品売場セフォラ・コロンバスサークル店。

    1000平方メートル以上の広い売り場に唯一、顧客が混雑するコーナーがある。トニーモリー(TONYMOLY)、ドクタージャルト(Dr.Jart)など、韓国の中・低価格化粧品ブランドが出したKビューティの特産品「マスクパック」専用棚がまさにそこだ。

    この日、セフォラ(SEPHORA)を訪れたニューヨーカーの多くは「マスクパック」を求めた。ニキビに悩むというある20代の青年は、「韓国化粧品会社のティーツリーマスクパックがにきびの緩和に役立つというので買いにきた」と語った。

    韓国の化粧品会社が中国を越えて美容先進国の米国にまで進出し、括目するに値する成果を出している。ニューヨーカーの間に広がった韓国マスクパックブームに、気位の高いことで有名なセフォラさえ、いわゆるコピー式の「ミートゥ(Me Too)」商品を出した。セフォラといえばモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)グループが運営する、世界最大の化粧品専門店だ。全世界29カ国で1900店舗を運営しており、年間売上は206億ユーロ(40兆ウォン)に達する。ここに入店すること自体が世界的ブランドとして認められたことを意味するので、敷居はしたたかに高い。

    気位の高いセフォラが一枚あたり6ドルの韓国型マスクパックのPB(代理店独自ブランド)商品を出したわけだ。価格競争を意識して、平均7ドル前後の韓国産商品よりも安く出すほどに自尊心を抑えた。それだけ反応が良いからだ。マスクパックだけではない。国内で流行が過ぎ去った「ムルグァン(水光)メイク」や「水分パック」などもニューヨークで光を放っている。水光クリーム、睡眠パック、CCクリームなどの皮膚をしっとりさせて生気を吹き込む、いわゆる基礎化粧品はKビューティがすでに日本を超えて世界的な水準という評価を得た。

    近くのマンハッタンのザ・フェイスショップの店舗で会ったニューヨーカーのオースティン・ジブラベル氏(24)は、「顔が乾燥していつも悩みだったけど、韓国人の友達の紹介ですべての基礎化粧品を韓国製品に変えた」とし、「肌をしっとりさせてくれる水分クリームは韓国製品が断然最高」と親指を立てた。

    一日後の13日にオープンイベントを開催したニューヨーク・マンハッタンのトニーモリー旗艦店は、「韓国水光メイク」を受けるために集まったニューヨーカーたちで大変な混雑を成した。

    • < 米国セフォラ内の化粧品入店ブランド分布 >

    トニーモリーマンハッタン店のクロエ・キム マネージャー(34)は、「遠くからでも訪ねてきて、輝く韓国式水光メイクをしてほしいというお客様が多い」とし、「韓国女性の輝く肌をうらやましがるようだ」と語った。カラフルで華やかなメイクアップを好むニューヨーカーも、最近は明るい肌を強調する韓国メイクを受けた後に写真を撮りに行くほど十分に満足度が高い。

    セフォラに入店した化粧品ブランドを国別にみると、韓国が7ブランドで米国(147)、仏(32)、イタリア(10)、英国(10)に続いて5位を占めた。比重はまだ3%台に過ぎないが、同様に基礎化粧品の強い日本からは資生堂(0.4%)のみ入店したことと比較すると大きな進歩だ。アモーレパシフィックグループの最高価のAPは、セフォラで資生堂とほぼ同じ規模の店舗を出し、トニーモリーはアーバン・アウトフィッターズにてメイキャップ化粧品で有名な米国ブランド「スティラ」と同じように化粧品陳列販売台(ゴンドラ)2台を確保した。

    Kビューティが化粧品の先進国である米国で善戦しているのは、差別化された製品を比較的安い価格で出したからだ。マスクパックは韓国では中低価格の商品だが、米国ではプロのエステショップで提供される高価な商品として認識されている。そのような製品が一枚あたり7ドルという価格で出てくるやいなや、最初はニューヨーカーたちも珍しそうに「まずは使ってみよう」という反応を見せたという。米国ファッション美容雑誌の『ヴァニティ・フェア』も「韓国から入ってきたシートマスクは必ず知っておくべき製品」だと紹介したほどだ。トニーモリー店を訪れた大学生のアンナさん(23)は、「トニーモリーの製品は値段が10倍を超えるグローバルなビューティーブランドと比較しても決して引けをとらない品質を持っているみたいだ」と語った。

    ランコムやシャネルなどの化粧品の伝統名家が行わないユニークな試みも人気に一役買った。

    ザ・フェイスショップのマンハッタン支店の販売員は、「ここの店を訪れるお客様の70%以上がニューヨーカーなどの外国人」とし、「特に緑茶やザクロ成分が入ったマスクパックなどは、米国と欧州のどの化粧品ブランドでも見られないユニークな製品」だと説明した。

    とは言え、陰もある。米国で韓国化粧品の販売と紹介を行うオンラインサイト「ソコグラム」のシャーロット・チョ共同創業者は、「韓国の各化粧品企業は特定製品が成功すると、次から次へ“ミートゥ”製品を出すけれど、これはKビューティがグローバルな化粧品に跳躍するのに障害物となるだろう」と指摘した。彼女はまた、「相当数の韓国化粧品メーカーが1+1割引イベントを進め、ややもすると安物というイメージを与えうる」と指摘した。
  • 毎日経済_ニューヨーク=パク・ウンジン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-08-19 17:52:21