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株式譲渡所得税の税法改正、株式市場で大きな混乱

◆ ベンチャー投資をさまたげる立法 ◆ 

    • < 減るエンジェル投資家登録件数 >

    新生モバイルゲーム会社の代表A氏は最近、居ても立ってもいられない。今年、80億ウォンの投資を約束した中国企業と40億ウォンを約束していた個人投資家が、入金を今日明日と延ばしているからだ。投資家が決定を遅らせた理由は税金だった。 A氏は、「ベンチャー企業の成長性だけを考慮していた投資家たちが、来年からは株式の譲渡所得税を2倍以上も払わなければならないというニュースで投資に消極的になった」とし、「今すぐでも問題だが、譲渡所得税が実際に引き上げられたら外国人投資の誘致はさらに難しくなるだろう」と心配した。

    政府は中小企業の大株主に適用される株式譲渡所得税の税率をこれまでの10%から20%に上げ、大株主の要件も大幅に強化する内容を骨子とした税法改正案を国会に提出したなかで、中小企業・ベンチャー業界と株式市場が大きな混乱をきたしている。

    25日、ベンチャー業界によると創業企業に投資するエンジェル投資家の新規登録件数は、昨年9月までは月平均222人に達したが税法改正案が広く知られた10月には125人に落ち込んだ。税金爆弾の心配から、新規創業企業に対する投資に乗り出す個人エンジェル投資家が急減したわけだ。ベンチャー投資の「絶壁」さえ懸念される状況だ。

    ベンチャーキャピタル業界の代表は、「ただでさえ保守的な韓国の投資家たちとしては、税負担が大きくなると収益性がより高いところにだけ投資するしかない」とし、「投資性向も保守的に変化することで、創業企業が資金を入手することは今後さらに難しくなるだろう」と語る。ひと言でいうと、税法改正案が創造経済活性化という政府の政策方向と正反対に設計されたわけだ。

    コスダック市場でもスーパーケミ(果敢な株式投資者)が連日、株を売り払っている。今年末の基準では時価20億ウォン以上または2%以上の株式を保有しても大株主に分類され、譲渡所得税を支払わなければならないからだ。国内証券会社のPBセンターと巨額資産家の資金を一任運用する投資顧問会社には最近、売り注文を出したり税務相談を行うスーパーケミたちが列をなしている。これらが株式をあまりにも売ることから、年末のコスダック市場の上昇余力が弱まったという分析さえ出ている。
  • 毎日経済_チョ・シヨン記者/キム・ジェグァン記者/キム・ヘスン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2015-11-26 00:06:03