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[筆洞情談] 軍の空港

    東南圏新空港を金海空港の拡張として結論を出したにもかかわらず、大邱(テグ)地域の国会議員が一歩遅れて受容できないと嫌がらせに乗り出したのは、付近のK2空軍基地の移転のためだ。大邱から近い密陽(ミリャン)に新空港を誘致するどころか、そのさえを飛ばして宿願事業であるK2空軍基地の移転まで霧散する危機に直面すると抵抗したものだ。

    2013年に設けられた「軍空港移転および支援に関する特別法」によると、軍空港移転は「寄付」対「譲与」の形で進行される。移転を希望する自治体が既存の飛行場用地を売却したコストで、新しい用地に飛行場を建設する方式だ。慶尙南道密陽市に新空港を建設すれば、大邱空港を売却して7兆5000億ウォン台のK2空軍基地移転費用を充てようとしていた計画が水の泡になったため、後悔するに値する。

    現在、軍空港移転を議論している所は、大邱のほか光州(クァンジュ)、水原(スウォン)だ。

    軍空港移転問題は、群山(グンサン)空港周辺の住民が2004年に主張した騒音被害賠償訴訟に勝訴した後、同様の訴訟が相次ぎ、本格的に台頭した。大邱のK2基地周辺の住民7万5000人余りも訴訟を提起し、2011年、2万6700人に511億ウォンを支給するように一部勝訴の判決が下されると、以降、他の付近の住民らまで訴訟に加勢した。今後、裁判の結果に応じて、国防部が毎年最大1000億ウォン以上賠償しなければならない可能性がある。水原と光州空港も類似の訴訟事態を迎えている。

    国内には16ヵ所の戦術航空機地がある。城南にあるソウル空港をはじめ、原州市、清州市、江陵市、泗川市、大邱広域市、廣域市、光州広域市、水原市、金海市などは、空軍で管理する。浦項市、木浦市と鎮海飛行場の管理は、海軍の管轄だ。空軍と海軍は、それぞれ飛行隊や航空戦団を置いている。水色飛行場と束草飛行場は陸軍で管理する。仁川広域市、金浦市、済州特別自治道、襄陽郡、麗水市、務安郡、蔚山広域市などは、常時駐屯部隊がない民間管理空港だ。群山空港は米軍飛行場に出発し、まだ米軍で管理している。1992年に韓・米間で締結した群山空軍基地使用協定で国内線だけ、1日10回以内の運航は可能で、国際線は飛ばせない。

    民間で所有して飛行訓練用途で使用している水色、泰安、蔚珍、蔚珍と済州、西帰浦、静石飛行場なども有事の際には軍事用途で活用される可能性がある。

    大都市周辺の軍空港移転は、東南圏新空港に劣らないもう1つの紛争管理の懸案だ。解決策を見つけるために官民軍すべてが一歩ずつ譲歩して、最適な知恵を集める必要がある。
  • 毎日経済 ユン・ギョンホ論説委員 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-07-09 09:17:14