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50回目の誕生日を迎える「数学の定石」

エベレスト156個分の高さ4600万冊売れた…聖書に続いて販売量2位 

    • < ホン・ソンデ理事長 / 『数学の定石』初版本 >

    「数学参考書のバイブル」と呼ばれる『数学の定石』が、発刊以来50年間で4600万冊が売れたことが分かった。国内では、聖書の次に売れたもので、本1冊(平均厚さ3センチ)を寝かせて積み上げると8848メートルのエベレスト山156個分の高さに相当する。

    29日、『数学の定石』の出版社の成志(ソンジ)出版によると、『数学の定石』は31日に発行50周年を迎える。1963年、当時27歳だったソウル大学数学科在学中のホン・ソンデ現全州象山(サンサン)高校理事長(写真)が、生活費を繕うために執筆を開始したこの本は、3年間の作業の末、1966年に世の中に出た。今年で80歳を迎えた著者ホン理事長は、「今も(本を執筆した)その時を考えると冷や汗が出る」とし、「その時急いでいなかったら、永遠に本を出せなかっただろう」と回顧した。続いて、彼は「若かったため大胆な勇気を出せ、渾身の力を尽くし注げる情熱があった」と説明した。

    ホン理事長は、『数学の定石』の長寿人気の秘訣として、基本に忠実な執筆と根気のある改編努力を挙げた。彼は、「数学の基本と原則を数学の命である論理性を失わないながらも、分かりやすく親切に説明した」とし、「豊富な練習問題を通じた実力培養を目的としたため、この本だけで十分だという自信を持たせる」と紹介した。続いて彼は、「教育課程と大学入試制度の変動があるたびに改訂版を自ら執筆してきて、ソウル大学数学科出身の娘と婿はもちろん、すばらしい筆陣を探し、改編作業に参加させた」と付け加えた。

    ホン理事長は、数学が得意になる方法として、直接紙に書いて自分の力で予習中心に学習することを助言した。彼は、「目で数式を追ったり、耳で講義を聞く学習方法では、何の成果も期待できない」とし、「問題に接するたびに、答えを紙で覆って、自分1人の力で解いてみる努力を続けなければならない」と伝えた。続いて彼は、「数学を勉強するのに最も重要な点は、頭で考えて、考えることで能力を鍛えることだ」とし、「復習より予習中心の学習方法を選ばなければならない」と説明した。

    『数学の定石』の人気に後押しされ、1980年に私学(学校法人象山学院)を設立したホン理事長は、教育寄付活動に続き、最近、江原道、慶尚道などの島嶼・僻地地域の学校を回って、「夢の伝道師」として活躍している。彼は、「『夢がある人には未来がある』というテーマで、劣悪な環境と条件に屈せず、夢と希望を持って、大きな人材に育ってほしいという激励と一緒に奨学金を提供している」と話した。
  • 毎日経済 カン・ボンジン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2016-08-29 17:48:30