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[韓国100大CEO] イ・ヘウク大林産業副会長…技術力を掲げ、「グローバルデベロッパー」へ

    「グローバルデベロッパー」今年の大林産業の方向性を要約する言葉だ。大林産業を率いるイ・ヘウク副会長は、今年の事業目標として「デベロッパー事業拡大」を提示した。デベロッパー事業は、プロジェクトの企画・設計・資材調達・施工・運営を務めるモデルだ。単に施工のみ、または設計・資材調達・施工のみ引き受けるEPC事業よりも収益性が高いことで知られている。

    韓国で唯一吊り橋自立技術を保有していて、LNG発電所の運営ノウハウも備えているという点は、大林産業が世界デベロッパー市場で掲げる差別ポイントだ。このような背景に基づき、大林産業は今年初めに3兆2000億ウォン規模のトルコのチャナッカレ橋プロジェクトを民間投資方式で受注することに成功した。

    建設景気の低迷に苦心していたイ・ヘウク副会長は、これまでの新成長動力を発掘するために力を注いできた。そのうちの一つが民間資本発電事業だ。民間資本発電事業は大林産業が特に注力している分野で、イ・ヘウク副会長は2013年民間資本発電を担当する大林エネルギーを新設し、本格的に市場に進出した。2014年には大林が投資・施工・運営を担当した初の民間資本発電プロジェクトの抱川複合火力発電所の商業運転に成功し、燃料調達・メンテナンス・電力供給などの運営ノウハウを確保した。現在はパキスタンで、政府・民間共同開発事業の形で水力発電所を建設するプロジェクトを進めている。イ・ヘウク副会長は住宅分野でも企業型賃貸住宅事業を成長動力に定め、ニューステイREITs専門資産管理会社である大林AMCを立ち上げた。

    それにより大林産業の実績は大きく改善した。2014年に2703億ウォンの営業損失を記録していた大林産業は翌年の2015年に2656億ウォンと黒字転換し、昨年には4250億ウォンと60%ほど跳ね上がった(IFRS連結基準)。昨年の売上高(9兆8540億ウォン)が前年より3.6%増加している間に、当期純利益(3116億ウォン)は44%増加した。

    大林グループは、創業者の故イ・ジェジュン名誉会長が1995年に他界した後、長男のイ・ジョンヨン会長が2006年まで率いた。 2006年にイ・ジョンヨン会長が代表取締役会長から退任すると同時に専門経営者体制に変わり、この時期にイ・ヘウク副会長は経営修業を積みながら丹念に後継構図を準備した。イ・ヘウク副会長が初めて会社生活を始めた場所は、大林エンジニアリング経営企画部だ。大林エンジニアリングは大林産業プラント事業本部の前身で、海外で様々なEPCプラント事業をしてきた会社だ。イ・ヘウク副会長はここでプラント建設部門の基本である営業・事業遂行・プロジェクトファイナンスなどの業務を行い、様々な実務経験を積んだ。続いて大林産業企画室長・石油化学事業部副社長を経て、2007年に大林コーポレーション代表取締役に昇進した。 2010年には大林産業副会長を務めながら、事実上会社の経営を指揮することになった。基礎実務から経営の領域まで、グループの業務全般を理解するイ・ヘウク副会長は、財界でも体系的な経営修業の事例として評価される。
  • 毎経エコノミー 第1901号 | 入力 2017-05-05 08:54:21