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[I ♥ 建築] 街路樹の保存

    先日、「釜山市民公園」に行ってきた。木がなくもの寂しくて、公園ではないのかと思った。釜山市民公園は米軍基地が移転して公園が作られた最初のケースだ。

    ところが話を聞いてみると、過去に米軍基地にあった時代の木はほとんど消えたという。

    木がない場所では過度にデザインされたベンチと自転車スタンドだけが目に入ってきた。昔の建物はいくつか残してあり過去の記憶を維持しようとする意図が見えた。しかし、なぜ肝心の公園の主人公であるべき木の多くを切り倒してしまったのだろうか。

    最近では古い建築物を保存して改装することについてはある程度の共感帯が作られている。もちろん過去の建物だからとすべて保存するのは正しくない。保存というのは現状のままを剥製して使うことではない。壊すところは壊して、増築するべきところはして保存しなければならない。それが現在を生きる私たちが果たすべき責任だ。これからは木もそうしてほしいものだ。

    今後、龍山米軍基地が移転すれば多くの建物や木が残されるだろう。新たに龍山公園を作る時に、建築物だけを保存しようとせずに木も少し保存してほしい。江南のマンションももうすぐ再開発されるだろう。建築物は老朽化し​​て撤去する必要があるかもしれない。でも団地内の12階建てのマンションの建物ほどに大きくなった木も一緒になくなるのでは残念だ。

    狎鴎亭の現代アパートに行くと建物よりも大きな木がたくさん目に入ってくる。人間が作った建物は40年で撤去されるが、木は40年が過ぎてからがちゃんとした木だ。再開発するときに古い街路樹を維持しながら再開発するデザインを悩んで見て欲しい。

    東京に行くと天皇が通っていた道を記念するケヤキ並木が植えられた「表参道」という道がある。この道端に安藤忠雄が設計した「表参道ヒルズ」というショッピングモールがある。建築家は古いケヤキが主人公の道で建物が木よりも高くなってはならないと、建物の半分以上を地中に入れた。

    木が主人公の場所がある。大学路のプラタナス並木のようなところだ。その道の周りにある建物のいくつかは無くなっても構わない。しかし、大学路のプラタナス並木が無くなったら嫌な気分になるだろう。
  • 毎日経済 ホン・イク大学 建築学科教授 ユ・ヒョンジュン | (C) mk.co.kr | 入力 2017-04-29 09:03:42