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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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[筆洞情談] 家族の月に「ヨロ」ライフ

    5月のゴールデンウィークを控え、様々な企画・割引旅行商品が手招きしている。子供の日・父母の日・夫婦の日が順番に続くため、家族とより近づいて和やかになれる機会だ。しかし私たちの社会は、急速に「一人で」の時代に変わっている。韓国の全世帯のうち27%である518万世帯が「1人世帯」というではないか。

    「1人世帯」が増え、一人でご飯を食べるという「ホンパプ(一人飯)」、一人でお酒を飲むという「ホンスル(一人酒)」、一人で旅行をするという「ホンヘン(一人旅行)」という言葉が流行っていたかと思うと、今年は「ヨロ(YOLO)」という新しいトレンドが浮上している。「ヨロ」は「一度だけの人生(You Only Live Once)」という意味で、後悔せずに生きようという意味を含んでいる。この言葉がいつどのように作られたかは明らかでないが、ローマ時代の詩人ホラティウスが「未来より現実を楽しみなさい」とラテン語で詠んだ「カルペディエム」の現代版と言える。

    「ヨロ」は2011年に米国の人気ラッパードレイクの『The Motto』という歌に登場し、世界的な流行語になった。海外のバックパッカーが互いに「ハロー」とあいさつする代わりに「ヨロ」と挨拶を交わすほどだ。昨年9月には、オックスフォード辞典に新造語としても登載された。

    「ヨロ」ライフは「トレンドコリア2017」でも核心キーワードに選ばれた。不確実な将来のために貯蓄したり投資するよりも、現在の幸福を追求するライフスタイルがトレンドに浮かび上がっているということだ。いくら貯蓄をしてもマイホームの購入は困難なため、今すぐ必要な商品に目を向ける消費者の行動パターンを反映している。

    「ヨロ族」が増え、旅行・ホテル・公演業界も彼らをつかむために必死だ。一人でホテルの宿泊施設を楽しむことができるよう、あちこちで1人専用のパッケージ商品を出している。「ホテルに一人で泊まるのはもったいない」という通念を飛び越すための商品だ。

    あるアンケートでは、回答者84%が「ヨロ」ライフに肯定的という反応を見せた。「後で後悔しないようで」または「自己主導的な生活を送れるから」という理由がほとんどだ。ところが「ヨロ」ライフのために異性との出会いを先延ばしにしたり、避ける未婚の男女が30%を超えるという調査もある。「家族の月」にほろ苦く感じられる「ヨロ」の流行だ。
  • 毎日経済 チェ・ギョンソン論説記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-04-28 09:21:53