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韓一セメント、韓国セメント市場1位に浮上

    韓一セメント(会長ホ・ギホ、写真)は現代セメントとの買収手続きを完了し、国内セメント(一般石灰石セメント)市場1位に上がり、セメント業界の勢力図に大きな変化が起きている。

    韓一(ハニル)セメント・LK投資パートナーズコンソーシアムは18日、KDB産業銀行とKEBハナ銀行などの債権機関32ヶ所が保有している現代セメントの株式84.56%(1417万986株)を買収するために必要な残金5594億ウォンの納入を終えた。総売却価額は6221億ウォンに達する。韓一セメント・LK投資パートナーズコンソーシアムは入札で6000億ウォン台半ばの価格を書いて出し、2順位の予備交渉対象者と100億~200億ウォンのわずかな差で買収戦の最終勝者になった。

    今回の買収で韓一セメントとLK投資パートナーズは、特殊目的法人(SPC)「HLKホールディングス」を設立て現代セメントの株式を買収した。

    韓一セメントは今回の現代セメント買収手続きに終止符を打って、国内セメント市場で1位に上がった。2015年のセメント統計によると、韓一と現代セメントのセメント国内出荷量(輸出を除く)は1068万トンで、これまで1位だった双竜洋灰(884万トン)を超えた。現代セメントの買収戦当時、国内セメントシェア1位(19.5%、スラグセメントを含む)の双竜洋灰をはじめ、国内私募ファンド(PEF)などが入札に大挙参加して激しい競争を繰り広げた。

    セメントは一般的な石灰岩から生産されるポルトランドセメント(portland cement)と、ポルトランドセメントに鉄鉱石を精製する際の副産物である「スラグ」を1対1の割合で混ぜて作った安価なスラグセメント(slag cement)に分けられる。ポルトランドセメントのみで計算した内需セメント市場のシェアは、韓一・現代セメント、双竜洋灰系(大韓セメント含む)の順で1・2位であり、スラグセメントを合わせた内需セメント全体の販売量は、1266万トンの双竜洋灰系(大韓セメント、漢南セメント含む)と1118万トンの韓一・現代セメントで順位が交錯する。韓一セメントが現代セメントの買収をきっかけに順位を引き上げて、国内セメント総合1位をめぐって先頭圏の企業間の競争はさらに激しくなる見通しだ。

    双竜洋灰と三票(サムピョ)セメント(旧東洋セメント)は、垂直系列化を武器に、競争力を引き上げる方針だ。双竜洋灰は年初に石灰石・骨材を作る双竜資源開発を吸収合併したことに続き、先月にはスラグセメントで国内1位の大韓セメントを買収した。三票は三票セメントの買収以後、骨材からセメント、生コンにいたる垂直系列化を基盤に価格競争力で勝負をかけてきた。一般に生コン価格の60~70%をセメントの価格が占めるからだ。

    セメント業界では韓一セメントの現代セメント買収を、PEFに偏重していた市場の主導権が、再び長い業力を持った国内セメントメーカーとPEFで分割する構造に再編されたと診断する。伝統的に、国内のセメント市場は双竜洋灰、東洋セメント、ソンシン洋灰、韓一セメント、漢拏セメント、現代セメント、アジアセメントなどの上位7社が市場のほとんどを分割占有してきた。

    2015年に業界1・2位の双竜洋灰と旧東洋セメント(現三票セメント)がそれぞれPEFのハンエンカンパニーとレミコンが主力の三票に買収され、昨年4月には漢拏セメントの経営権までもがグレンウッド・ベアリングPEA(プライベートエクイティアジア)に移り、国内のセメント企業は市場の主導権を奪われる危機に瀕した。

    セメント業界の関係者は「最近、香港系のPEFであるベアリングPEAが年内に漢拏セメントの売却に乗り出し、買収優先交渉対象者の選定をめぐって再び業界の関心が集中している」とした。
  • 毎日経済 アン・ガプソン記者 | (C) mk.co.kr | 入力 2017-07-18 19:35:52