ハングル：길냥이

ハングル発音：キルニャンイ

意味：길（道）＋고양이（猫）の合成語。主人がいなく道に住んでいる猫。
昔は夜にこっそり人家に入り込んで食べ物を盗んで食べたり、田舎の家では飼っている鶏を噛んでいく悪い猫だとし、「泥棒猫」として通じた。愛猫家が泥棒猫の語感が良くないとし、キルニャンイという言葉を作り出した。その後、愛猫家だけで通じる言葉だったが、開放型の韓国語知識大辞典に登載された。（まだ標準語ではない）

解説：韓国では、都市再開発でキルニャンイがたくさん生まれた。一戸建て住宅では、猫を飼うことに何の問題もなかったが、共同生活をするアパートでは猫を飼うことを自制してほしいという要求が多いためだ。都市再開発は、ほとんどが古い一戸建て住宅を崩して高層アパートを建設する方式で行われる。

猫を飼っていた家では選択の岐路に立たされる。周囲の人々の視線を無視して猫を飼うのか、それとも？ 団地のネズミを無くそうと猫を飼っていた人々の選択は断固としている。猫を捨てよう。

だからといって、猫を殺すことはできない。ペットであるため屠殺が禁止されているうえに、今まで育てた程度であるためただ放っておいて引越しをするのだ。このように生まれたキルニャンイが集まって生きて子も産んで、今では非常に増えた。

主人に捨てられたキルニャンイが、都市で食べ物を手に入れるのは簡単だ。いたるところに生ゴミがあふれているからだ。縁起が良ければゴミに飛びつく鳩を捕獲するかもしれない。しかし、猫が簡単に見つける生ゴミと排水には、過度な塩分が混ざっており腎不全にかかる恐れもあり、ビニール袋のまま飲み込んで腸閉塞で死ぬキルニャンイもいる。

このような事情が気の毒で、キルニャンイが住み着く路地に飼料と水を提供する人がいる。キャットマム（Cat mom）やキャットダディ（Cat daddy）と呼ばれる人だ。猫が大好きな愛猫家もいるが、かわいそうな動物に慈悲心を持つ生命尊重論者だろう。

アパート団地の住民は、Cat momを非常に縁起でもないという。そのように猫が好きならあなたの家に連れて行って育てろ」と厳しい忠告をおいたりもする。アパートで以下のようなチラシも簡単に見ることができる。

写真内の一部訳文

野良猫に餌をやると困ります。
野良猫に餌をあげる方々は温かい心の持ち主です。
しかし、時には自己が温かい心と正義でしたことが、他人にとっては
被害になる場合もあります。
アパート団地内で野良猫を世話することもそのうちの1つです。