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新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • タイトル
    イングロン(人九):인구론
  • 解説
    ハングル:인구론

    ハングル発音:イングロン

    意味:人文系の卒業生は就職が難しく、90%は専攻分野の仕事に就けていない

    解説:人文系卒業生の90%は遊んでいる(仕事をしていない)という意味だ。合成語の根拠となった単語の頭文字を単純に合わせるとイングノン(인구논)になるが、トマス・ロバート・マルサス(Malthus)の人口論になぞらえるためにイングロン(인구론)と書く。確かに、就職したい人口が増えてきたせいで、人文系が就職市場で行き場を無くしている面もなくはない。

    かつて韓国でも哲学が学問の中心として扱われていたことがあった。その時代には、自分の適性や進路を確実に決めることができない場合に哲学や語文学を選ぶ学生が多くいた。

    哲学、歴史学、社会学を忠実に勉強すれば、副専攻や独学で法律、経済、経営などを学んでも十分だと思われていた時代の話だ。すべて昔の話だ。

    首都圏のある大学では、来年度からフランス語学科と哲学を廃止するという構造調整案が出されたと言う知らせが聞こえる。人文学科の教授と学生は、学問の探求という本質を無視した拙速な案だと反発して、総学生会長などは「総合大学として必ず備えるべき学問を研究する学科をなくすのは不当だ」と絶食までした。

    すでに気づいただろうが、現在でも哲学や社会学、英語、中国語、日本語以外のフランス、ドイツ、スペイン文学科などが維持されている大学は、ただ品揃えのためにその学科を維持しているだけだ。

    大学が人文系学科の定員を減らしたり、または完全に学科をなくす理由は一つだ。人文系学科の学生が就職を上手くできず、大学全体の就職率を低下させるからだ。2014年の場合、人文系卒業者の就職率は42.1%で、芸術・体育系の44.6%よりも低かった。

    文系卒業者のうち、相当数が自分の専攻とは無関係な仕事に就き、専攻分野を見つけて就職した割合でみると、10%にもならない。イングロンはおそらくここに基づく造語だ。