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新造語辞典

もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • タイトル
    チャムギョユク:참교육
  • 解説
    ハングル: 참교육

    ハングルの発音:チャムキョユク

    意味:真実で正しい教育

    解説:真(참)と教育(교육)を合わせた言葉。 真実で正しい教育。教育という言葉自体が真実で正しい人になるように教えるという意味なので重複表現という意見があるが、教育の辞書的意味を「知識と技術などを教えて人格を育てる」とした時は重複表現ではない。教育現場に入試中心の教育や、教育にふさわしくない教育が入れ乱れているため、新しく出来た言葉だ。

    10年余り前の2001年9月、サムスン・ライオンズとロッテ・ジャイアンツとのプロ野球の試合が行われていた。ドミニカ出身の強打者フェリックス・ホセはボールが体に当たり1塁にいたが、故郷の後輩であるホルリアン・ヤーンが再び死球を受けたことにより、怒りが爆発してしまった。(ホセはサムスンに対する恨みが多かった、詳しい説明は省略)

    とにかくホセがサムスンの投手ペ・ヨンスを一発ぶん殴ったのだ。以後ペ・ヨンスのボールが変わった。左右のコーナーを突く直球、放物線を描くスライダー、鋭利な角度で落下するカーブ。野球ファンたちはホセの一発がペ・ヨンスを覚醒させたとし、彼を真の教育者と称した。

    他のチームのファンたちも自分のチームの選手がもたもたしていると「真の教育を一度してください」とフェリックス・ホセを召還した。

    2012年には韓火(ハンファ)・イーグルスのドミニカ出身のデニー・ボーティスタが投げたボールがキャッチャーのミットを越えて主審を担当したチェ・ギュスン審判のマスクを強打した。後日チェ・ギュスンが斗山(トゥサン)とキア(起亜)、ネクセン、サムスンからお金を受け取った事実が露わになり、デニー・ボーティスタが真の教育をしたとして称賛(?)を浴びたりもした。

    スポーツ、特に野球で真の教育という言葉がよく使われる。もちろんスポーツにだけ通用する言葉ではない。傲慢で我がままなごろつき、堂々と犯罪を犯す悪党、ゲームをしながら悪ふざけをする野郎をたたき壊す英雄も真の教育者だと称賛される。社会的弱者がタチの悪い社会的強者をこらしめることも真の教育の事例と言われている。

    このような意味で社員を相手に暴行と性的暴行、猟奇的な行為を行って逮捕された韓国未来技術のヤン・ジンホ会長はしっかりと真の教育を受けているところだ。

    まともな人を育てるという意味の真の教育がこのように使われることになったのは、やはり「かわいい子ほど厳しく育てる」という韓国式の思考が基になっていると考えられる。

    「厳しく育てた子が親孝行する」
    「かわいい子には惜しみなく厳しくするべきだ」

    真の教育を指向する進歩指向の全教組所属の先生たちもムチを持った姿を見せたりもした。