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もっと! コリア (Motto! KOREA)
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  • Q.
    韓国の女優ナム・ジヒョンのプロフィールや出演作が知りたいです。
  • A.
    2010年、キム・ヨンファ監督の映画『ミスターGO!』の女主人公にナム・ジヒョン(南志鉉 / 1995.9.17)がキャスティングされる可能性が高いという報道がされました。

    ホ・ヨンマン画伯の漫画『第7球団』を原作にした『ミスターGO!』は、人間ではなくゴリラが主人公で、最下位の野球チームにキャスティングされて奇想天外な活躍を繰り広げるという内容です。野球をするゴリラのリンリンと飼育係の少女ミミとの切ない愛の物語もおまけで出てきます。韓国では漫画があまりにも有名だったため、『ミスターGO!』のヒロインは逃しがたい役でした。ナム・ジヒョンは1年間中国語とサーカスを練習しました。

    しかし、クランクインを控えてヒロインが変わってしまいました。香港のコミック俳優チャウ・シンチー(周星馳)監督の『ミラクル7号』に出演したシュー・チャオ(XúJiāo、徐娇)に変わったのです。映画制作に中国側の資本が投入され、投資家の要求に仕方なく変更されたと知られました。投資会社の要求により映画やドラマの主人公が変わることは一度や二度ではありませんが、1年以上映画を準備してきた主人公を一日にして降板させたのは、あまりにもひどい仕打ちだという非難が殺到しました。

    ところで、シュー・チャオは『ミラクル7号』でチャウ・シンチーの息子として出演し、男の子だと思われていたのに『ミスターGO!』の制作発表会でキュートな女優として登場したので、本当にびっくりされました。

    ナム・ジヒョンも似たような経験を持っています。MBCの時代劇『善徳女王』(2009年)でわんぱく小僧のような姿を見せたため当然男の子だと思われていましたが、女の子役俳優であることを知って多くの人が驚いたという裏話が伝わっています。

    男装をして子供の「ドクマン(德曼)」を演じたナム・ジヒョンはミシル(美室)の演技で賛辞を受けたコ・ヒョンジョンと一緒にドラマ序盤をリードしました。評論家たちはドラマの主人公である善徳女王を演じたイ・ヨウォン(李枖原)がコ・ヒョンジョンの壁だけでなく、ナム・ジヒョンが積み重ねたイメージを引き継がなくてはいけないという悩みも背負うことになったと分析しました。

    • < ドラマ『善徳女王』のナム・ジヒョン / 写真:MBC >

    実際に子役俳優の人気により高くなった視聴率が成人の演技者たちが登場した後に地面に落ちる事例もあります。『善徳女王』は成功を収めたのでイ・ヨウォンがこの危機を克服したということになります。もちろん、その土台にはナム・ジヒョンとイ・ヨウォンがかなり似ているという事実も一役買ったことでしょう。撮影現場でイ・ヨウォンとナム・ジヒョンが一緒に撮った写真を見ると、本当に似ています。白い肌に目鼻立ちがそっくりで、清純な雰囲気がとても似ています。

    • < ドラマ『善徳女王』のナム・ジヒョンとイ・ヨウォン / 写真:MBC >

    イ・ヨウォンと似ているということは、最近出演中のSBSドラマ『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』の放映初期から再び世間の注目を集めたりもしました。

    2004年、MBCドラマ『愛してると云って』のユン・ソイの子役としてデビューしたナム・ジヒョンは「怪物子役」というニックネームを持つほどに演技力が優れ、ドラマ(映画)が子役から成人に移るときに「成人の演技力が子役におよばない」という評をよく聞いてきました。子役として賞をたくさんもらっています。2006年『マイ・ラブ』でSBS女子役賞、2008年にはMBC特別女子役賞(『エデンの東』)、2009年にはMBC女子役賞(『善徳女王』)、2012年にはKBS女性青少年演技賞(『少女探偵パク・ヘソル』)など。

    その他にも『クリスマスに雪は降るの?』(2009)ではハン・イェスルの子役を務めています。優秀な兄(ソン・ジュンギ扮)を持つ無鉄砲な末の娘役を演じて、コ・スの子役だったキム・スヒョンとドラマ序盤をリードしました。『ジャイアント』(2009)でも『クリスマスに雪は降るの?』に続きキム・スヒョンと共演しています。

    • < ナム・ジヒョン中学校卒業に際して行われたインタビュー / 写真:富平新聞キャプチャ >

    演技だけでなく学業にも優れていました。中学・高校に通っていた頃にも映画やドラマへの出演が途切れていないにも関わらず、高校在学時にはサークル活動や生徒会活動を並行ました。文科全体のうち3位で卒業するほど学業成績も優秀で、随時募集(推薦入学のようなもの)で西江大学の心理学科に入学しました。

    大学に入っても試験期間には図書館にこもるほど勉強をしていましたが、2014年に成人演技者としてデビューします。このとき演技と学業を並行するのが大変だったのか休学をしました。彼女に休学を決意させた作品が成人演技者としての最初の作品である『家族同士なのにどうして』(KBS)です。

    • < 『家族同士なのにどうして』のナム・ジヒョン、パク・ヒョンシク、ソ・ガンジュン / 写真:KBS2 >

    このドラマでナム・ジヒョンはイケメンの男の子と結婚するという12年前の約束を守るために上京した、素朴ながらもまっすぐでしっかりものの田舎の少女役を務めました。そしてその年にKBS演技大賞女性新人演技賞を受賞します。

    2014年『家族同士なのにどうして』の前にSBSの『エンジェルアイズ』でク・ヘソンの学生時代役を務めています。これが彼女にとっての誰かの子役になった最後の作品になるのではないでしょうか。

    • < 『エンジェルアイズ』でク・ヘソンの子役だったナム・ジヒョンとイ・サンユンの子役だったカン・ハヌル >



    2016年にはMBCドラマ『ショッピング王ルイ』でヒロインのコ・ボクシル役にキャスティングされます。成人演技者として生まれ変わった後、初めて主演を務めたドラマでしたが、放送初期には同時間帯で最も弱いという評価を受けていましたが、視聴者から「大人のための童話」という好評を受けて同時間帯1位を数回記録する成果を収めています。

    • < 『ショッピング王ルイ』のナム・ジヒョンとソ・イングク / 写真:MBC >

    同年、映画『トンネル 』でもハ・ジョンウとともに崩れたトンネルに閉じ込められたミナ役で出演しました。

    そして今年、SBSドラマ『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』でチ・チャンウク(池昌旭)と幻想的な相性を披露し、多彩な魅力を発散しています。

    下の写真を見れば分かりますが、今や子役のイメージは完全になくなりました。



    • < 写真:マネージメントSoop >



    • < 『ペク・ドンス』シン・ヒョンビンの子役を務めたナム・ジヒョン >

    ちなみに、今回『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』で共演したチ・チャンウクとは時代劇『ペク・ドンス』という同じ作品に出演したことがあります。ナム・ジヒョンは子役、チ・チャンウクは大人の役で登場したため、一緒に呼吸を合わせていないものの6年後、2人はラブコメで再び共演することになりました。