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[コラム] 天気を知らせる石ころ


台風「リンリン」が韓半島を通過した後、済州島の石ころが一つ有名になった。
有名になった瞬間が、少し皮肉だ。

あるべき場所から消えたため、人々の関心を引いたわけだ。
犠牲?
それはよく分からない。
世界の数多くの宗教が楽園に入る条件として犠牲を挙げているため、消えた石ころは今、楽園にいるかもしれないという気もしたが、あり得ない話なので消してしまった。

どんな石ころの話をしているのか分からないって?
そうだろう。
有名になった石ころは「天気を知らせる石ころ」だ。


済州(チェジュ)西帰浦市(ソグィポシ)城山邑(ソンサンウプ)の日出ランドにある。

その石ころが自分の予言どおり台風のリンリンが過ぎ去った後、姿を消した。


石ころが自分の不在で台風が過ぎ去った事実を立証したのは初めてのことではない。昨年、台風「ソリック」が済州を襲った後も消えたことがある。

だから、今回消えた石ころは後任者だったわけだ。済州によくあるのが石、風、そして女性だというから、次の後任の石を探すのは難しくないだろう。

済州の石のせいで、気象庁が「疑問の一敗」をしたという言葉も出ている。石ころに負ける気象庁だなんて、心配になって言ったのだろうか。それとも韓国の今秋の天気が例年とは違って頻繁に雨が降り、農夫たちの心を痛めるからだろうか。

もちろん、天気を知らせる石ころが明日の天気はどうなのか、済州に地震がいつ襲ってくるのか事前に知らせてはいない。石ころが知らせてくれるのは予報ではなくニュースだ。

事実を伝達しているのだ。何の私心もなく、左右の理念の区別なく、敵味方を分けず、ただありのままを知らせてくれている。YouTubeだけでなく、既存メディアまで偽りのニュースが幅を利かせる世の中に、石ころが伝えるニュースは信じる価値がある。

人々が済州の石ころに関心を傾ける理由もそこにあるのではないか、そのようなことを考えてみる。
  • Lim, Chul
  • 入力 2019-09-11 00:00:00




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