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[コラム] SNS疲労症候群は「偽り」から始まる


フェイスブック、カカオストーリー、ネイバーバンド、インスタグラム、ブログ、ツイッター、サイワールド、グーグルプラス…。

SNSに陥った人たちには共通点がある。1日がSNSを中心に回っているということだ。

異性の友人とせっかく美味しいレストランに行っても、つばを飲み込みながら写真から撮らなくてはならない。店頭の写真も撮り、料理も撮り、こんな角度、あんな角度から複数枚を撮影したあとになってようやく料理に手をつけることができるのだ。

テーブルの向こう側に座っている人がSNSとは無縁な場合、理解がしがたいだろう。良い雰囲気で外を歩いているときも、携帯電話を取り出して「カシャッ」と景色をおさめる。恋人とのムードより、家に帰ってからSNSに掲載する写真1枚の方が大切なようだ。

時には交通事故を起こしてひき逃げをする車両をカメラにおさめることができ、不良学生たちが華奢な少女に乱暴するシーンをSNSで公開することで社会的貢献もすることができる。

しかしSNSに掲載されているほとんどの内容は、つまらない日常だ。このような日常はあまり感興を与えない。それゆえ誇張しがちなのだ。

このように、SNSには偽りがあふれるようになってしまう。アンケート調査の結果もこれを認めているようだ。トレンドモニターがSNSのアカウントを保有している成人男女2000人を対象に行ったアンケート調査で、SNSで見られる姿が「本当の姿だ」という意見は8.2%に過ぎなかったのだ。

  • [コラム] SNS疲労症候群は「偽り」から始まる
人生に疲れ、1日1日が精一杯でもSNSには幸せな姿だけを込める。存在しない幸せを込めようとするため、それ自体がまたしても負担となって迫ってくる。

SNSを利用する人の10人のうち3人は、すでに「SNS疲労症候群」を経験している。

「自分はもしかして狂ったのではないか」

眠い目をこすりながら、インスタグラムに掲載する写真を選んでいる自分に自問してみる。

それでも中断することはできないのだ。

苦労して構築してきたSNS網を破るも嫌で、SNSをやめてから現実世界でいじめを受けることも心配になる。

SNSをメディアプラットフォームとするならば、SNS利用者に勧めたいことがある。人々はメディアから真実を切望するという事実だ。そして時にはハッピーエンドよりもサッドストーリーに感動するという点も理解してほしい。

偽りの無い自身の完全な生活をSNSに込めるのならば、SNSは自身と世界を繋いでくれる素晴らしい通路になると信じている。そして、自身を美化しようと必死になる疲労からも開放されることだろう。
  • O2CNI Lim, Chul
  • 入力 2017-08-20 08:00:00




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