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ウォン、大幅に下落…ウォン安傾向は5月中も続く予想

ウォン、一日で14ウォン急落の原因と展望 

  • ウォン、大幅に下落…ウォン安傾向は5月中も続く予想
△写真=対ドルでウォンが14ウォン以上急落した4日午後、ソウル市中区乙支路(ウルチロ)に位置するKEBハナ銀行本店ディーリングルームではスタッフが緊迫して為替レートの動向を監視している。 [キム・ジェフン記者]

連休を控えて、対ドルでウォンが大幅に落ちたのは世界景気の鈍化に対する憂慮からだ。 4日、ソウル外国為替市場で対ドルのウォンは、前日の終値よりも10.30ウォン落ちた1150.50ウォンで出発した。

世界的に景気が良くないという展望が提起されて、場の序盤からドルが強気を見せたわけだ。

まず中国の景気が良くない。財新伝媒(Caixin Media)による4月中国製造業購買担当者指数(PMI)は49.4で、前月の49.7よりも低下した。中国企業が製造業の見通しを、先月よりも良くないと見ていることを意味する。市場は今月のPMIを49.8と前月よりも高く見たが、むしろ結果はひっくり返ったわけだ。

中国はこの日、場中で人民元を前日よりも0.59%落とした。昨年の8月13日の人民元切り下げ以降で最大幅だ。景気が良くないとみて人民元の価値を落とし、輸出と内需を生かすという中国当局の意志だと解釈される。市場では当局のこのような動きを、中国の景気見通しに対する懸念として受け入れているわけだ。

欧州経済も暗い。欧州委員会(EC)は3日(現地時間)、今年のユーロ圏の国内総生産(GDP)成長率見通しを1.7%から1.6%に下方修正した。

2017年の成長率見通しもこれまでの1.9%から1.8%に下げた。全般的にヨーロッパでも成長が鈍化するという意味だ。豪州中央銀行は前日に基準金利を2%から1.75%に1年ぶりに引き下げたことも、市場では不安感として受け取っている。

米国の基準金利が6月に一回引き上げられるだろうとの見通しもドル高をもたらした。デニス・ロックハート米アトランタ連邦準備銀行総裁は3日、フロリダ州で開かれた金融政策討論会で、「6月の基準金利引き上げは現実的選択になりうる」というタカ派的な発言を行った。

サムスン先物(Samsung Futures)のチョン・スンジ研究員は、「ロックハート総裁が米国の金利引き上げを提起してドルが強くなっており、全般的に世界経済は困難だという見通しが出てきて、安全資産を好む傾向が現れる」とし、「ウォンは変動性を大きくしながら落ちるだろう」と語った。

ただし市場ではウォンが1150ウォン台に落ちたのは、これまでウォン高の状況が還元される過程だと見ている。10ウォン台の下げ幅は3月にも数回あり、大きな変動ではないという分析もある。

ウォン安傾向は5月中も続くと予想される。国内ファンダメンタル(経済の基礎体力)が強くない状況で、世界景気さえもこのまま継続して良くないと予想されるからだ。

ユ・シニク新韓銀行チーフエコノミストは、「5月中はドル当たりウォンの動きを1150ウォンから最大1190ウォンまでと見ている」とし、「(4月に強気を見せた)ウォンが縮小幅をしだいに小さくしながら下がっている状況」だと語った。
  • 毎日経済_キム・ヒョソン記者/イ・スンユン記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2016-05-04 19:22:48




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