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中国の度を越えた人材引き抜き…BOEに韓国人100名あまり


◆ 中国の度をこえた人材引き抜き ◆

半導体とディスプレイのように国内の主力産業はもちろん、人工知能(AI)のような未来事業の核心技術人材が、高額年俸に惑わされて中国に大量流出している。特に彼らは2年の就業制限もかかわらず、退社後もすぐに重要な技術を丸ごと持って中国企業に転職し、韓・中間の技術格差を縮めるために大きな役割を果たしたことが明らかになって衝撃を与えている。

26日の関連業界によると、有機発光ダイオード(OLED)パネル分野におけるサムスン電子のシニア(部長級)研究員3人が今年、退社した後にひそかに中国の国営ディスプレイ会社であるBOE(京東方)に移ったことが把握された。

BOEは昨年の第3四半期に初めて、全世界の液晶表示装置(LCD)市場で1位企業のLGディスプレイを抜いてシェア1位を占めた。

1993年の設立後、2003年に超薄膜液晶表示装置(TFT-LCD)関連で多数の技術特許を保有している韓国企業「ハイディス」を買収して技術追撃に成功した。 BOEは最近、核心人材をひそかに確保しながら、韓国が独自の優位を占めてきたOLEDの分野でも技術の進歩を遂げたことが分かった。電子業界の関係者は、「BOEは最尖端のスマートフォンに装着される中小型OLED工場を建てて月4万5000枚規模のウェーハを生産しようとしたが、歩留まりの確保に失敗して月に5000枚を生産するところにとどまった」とし、「しかしサムスン電子をはじめとする韓国企業出身の人材を迎え入れ、不良率が大きく減ってすぐさま量産に入るだろう」と伝えた。

中国が韓国の人材を迎え入れて確保した核心技術は、OLED基板にフィルムを貼る高難度ラミネート工程技術だ。サムスン電子はこの技術で独歩の競争力を持っている。エレクトロニクス業界の別の関係者は、「中国企業はサムスン電子の部長クラスであれば年俸5億ウォン、次長クラスには3億~4億ウォンなど、韓国企業に比べて3~4倍に達する年俸を提示して技術者を抜き出すことに血眼になっている」と述べた。

この関係者は「現在、中国BOEはサムスン電子出身が50人と、LG電子やSKハイニックス出身が50人など、100人あまりの韓国系技術者が勤務しているという話が広まっている」と伝えた。

LGディスプレイの場合、中国企業などの競合他社のダンピング攻勢によって、LCDパネルの価格下落の影響から第1四半期に1000億ウォン台の赤字を記録し、非常経営に突入した状態だ。中小型OLED市場はサムスンディスプレイが98%以上の圧倒的なシェアを記録している。

しかしファーウェイ(Huawei)、オッポ(OPPO)、秘宝(VIVO)など中国のスマートフォンメーカーが今後はBOEにパネル供給先を変更すると、中国のディスプレイメーカーが急速に二桁のシェアに上がってくることがありうるというのが業界の観測だ。

ディスプレイ業界の別の関係者は、「BOEはすでにAppleなどと納品交渉を開始し、一部のスマートフォンメーカーとは納品が差し迫った段階だという観測が出ている」とし、「このまま行けば65インチ以上のプレミアムOLED分野でも、来年には中国に追撃されるという危機感が大きい」と指摘した。

国家情報院によると、半導体・ディスプレイ・スマートフォンなどの尖端産業で、海外の競合他社による人材引き抜き行為はますます猛威を振るっている。

特に企業や大学と政府研究開発に資金が投入されて確保した「国家核心技術」は、人材奪取の過程で捜査機関に摘発された事例は2015年の3件から2016年には7件と倍以上に増えた。しかしこれさえも氷山の一角にすぎず、人材奪取の手法が高度化し、国内企業は事前対応はおろか事後対応さえ難しくしている。

半導体業界の関係者は、「最近では中国の地方大学や協力社に就職する形で、転職を偽装する事例が頻繁だ」とし「名目上の教授職を得てスカウトした企業と「産学研究プロジェクト」を実行する場合、韓国企業の営業機密が流出しても立証が難しく、法的対応が容易ではない」と苦しさを訴えた。

  • 毎日経済_シン・ヒョンギュ記者/イ・ジェチョル記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2018-06-26 18:00:39




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