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流れが変わった金融通貨委員会…来月に金利引き上げか


■ 韓銀、基準金利を再凍結

  • 流れが変わった金融通貨委員会…来月に金利引き上げか
△写真=19日午前、ソウル市中区の韓国銀行本館で開かれた金融通貨委員会に出席する李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁。 [イ・チュンウ記者]

19日、韓国銀行が金融通貨委員会で今年の成長率見通しを2.8%から3.0%に上方修正したことで、基準金利の行方に関心が集まっている。特に今回の金融通貨委員会では基準金利凍結の決定が下されたが、李一衡(イ・イリョン)金通委員が基準金利を0.25%ポイント上げなければならないという少数意見を出して関心を集めた。李一衡委員はこれまで中立として評価されたが、今回はタカ派的な立場に転じ、韓国銀行が11月に利上げを断行するだろうという信号を送ったという観測が市場で提起された。

この日、ソウル債券市場では金融通貨委員会での記者懇談会を起点に、国債3年物の金利が0.071%ポイント急騰した2.006%を記録し、国債10年物は0.037%ポイント上昇して2.429%を記録するなど、国債の金利が一斉に急上昇した。

韓銀が今年の経済成長率見通しを、これまでの2.8%から3.0%に上方修正したことも目を引く。一年の成長率見通しを3回にわたり引き上げたのは、世界金融危機から回復傾向に乗った2010年以来の7年ぶりだ。韓国銀行の展望どおりなら、韓国の経済成長率は3年ぶりに3%台に復帰する。韓国の成長率は2014年に3.3%を記録したが、2015~2016年のすべてで2.8%にとどまった。

特にこの日、李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は企画財政部が発表した「最近の経済動向10月号(グリーンブック)」よりも景気判断を友好的に判断し、注目を集めた。このように韓国銀行が基準金利の引き上げ余力は十分にあるという立場を強く表現したものだ。

李柱烈総裁はこの日の記者懇談会で、「(企画財政部が)内需が堅調な回復を見せていないと評価したのは、8月の産業活動動向にもとづいた判断だ」とし、「8月の設備投資は調整期を経たが、韓銀調査局で確認した結果、設備投資は9月に入って情報技術(IT)投資の拡大に支えられて再び増加に転じた」と強調した。

韓銀によると、今年の成長率見通しは中国のサード報復による被害で、国内総生産(GDP)の成長率が0.4%ポイント下落したと前提した。特に韓国銀行は去る7月に反映していない補正予算投入の効果を、10月見通しを修正して0.1~0.2%ポイント反映した。事実上はサードの悪材料よりも補正効果が小さいわけだが、輸出景気の回復などで景気が好転すると判断したものだ。

韓銀が今年の3月に2016~2020年の韓国経済の潜在成長率は2.6~2.9%と発表したことだけを見ても、景気は拡張傾向に進入したという評価だ。チャン・ミン韓銀調査局長はこの日、「経済見通しの背景となる対外環境を詳細に見ると、世界経済は来年も改善の流れを示すだろう」とし、「米国やヨーロッパ、日本などの先進国とともに、新興国が同伴回復の流れを示している」と明らかにした。

韓銀は今年の消費者物価上昇率の予測値を2.0%に修正した。去る7月よりも0.1%ポイント引き上げた。韓銀が展望した来年の物価上昇率は1.8%だ。供給側の要因を除去した(食料品・エネルギーを除く)根源物価上昇率(core inflation)は、今年の1.6%から来年は1.9%に高まるものと見た。韓銀の物価上昇率見通し2.0%に近接すると見ただけに、景気拡大を公式化したわけだ。

このように韓銀が景気回復を公式化しただけに、11月に開かれる金融通貨委で基準金利を引き上げるのかが関心を集めている。

李総裁は来年3月末に任期を終える。2014年4月に就任して以来、基準金利を5回引き下げただけで一度も上げなかった。しかし今年に入って、米国を中心に世界的な景気が回復局面に入り、米連邦準備制度理事会は基準金利を昨年12月に高めたことに続き、今年も3月と6月に引き上げた。米国が12月の利上げを予告したことで、韓銀もともに金利引き上げに本格始動をかけ始めたという評価だ。
  • 毎日経済 キム・ギュシク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-10-19 21:46:18




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