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韓銀、来月に利上げ?…次期米FRB議長の人選で変化


「韓国銀行が基準金利の引き上げを点滅させたが、速度は連邦準備制度議長の人選にかかっている」

韓銀は19日、金融通貨委員会で予想よりも強く「タカ派」信号を送ったことから、来月30日に基準金利引き上げに乗り出すだろうという観測が説得力を得ている。しかし、韓国と米国の中央銀行の総裁任期が来年初めに満了することから、引き上げの速度は速くないだろうという分析が出ている。李柱烈(イ・ジュヨル)韓銀総裁は来年3月31日、ジャネット・イエレンFRB議長はひと月はやい2月3日に任期が終わる。

李総裁は再任することができず、イエレン議長はドナルド・トランプ米大統領の決断にかかったが、いったん交代する可能性に重きが置かれている。特にトランプ大統領はFRB議長に「ハト派」(通貨緩和派)を好むことが知られている。もしハト派への交代が現実になれば、韓銀の基準金利は強力な引き締め信号にもかかわらず、徐々に行われると思われる。

いったん李総裁が基準金利を調整できる機会は、11月と来年1・2月の金融通貨委員会だ。 12月と来年3月は金融安定会議だけを開き、基準金利を決定しない。つまりいくら早く金利を上げようとしても、李総裁に残された機会は3度だけという話だ。とは言え、来年1月は年初の経済心理に悪影響を与えることがあるだけに、避ける可能性が高い。また来年2月は旧正月連休で営業日数が少なく、景気の把握が難しいという限界がある。結局いくつかの変数を考慮すると、李総裁は11月に基準金利を調整して、しばらく様子見しなければならないわけだ。

ソン・テユン延世大経済学科教授は、「韓国銀行が年内に基準金利を引き上げるというシグナルを強力に送ったが、景気の状況はすぐさま金利を上げるほどに良いのかは疑問だ」とし、「年末の韓米基準金利の逆転を念頭に置いたものと見えるが、次期FRB議長の人選によって速度は変わるだろう」と説明した。

次期韓銀総裁が就任しても、来年上半期の基準金利調整は容易ではない選択だ。来年4月の金融通貨委員会は、就任後に初めて主宰する場なので難しい。また、来年5月には地方選挙をひと月あとに控えており、政治的論難に飛び火する可能性を念頭に置かなければならない。来年6月は基準金利を決定しないので、けっきょく来年の7月になってようやく調整が可能だ。けっきょくのことろ、韓銀は19日の金通委で強力な緊縮信号を送ったが、実際の引き上げの速度は非常にゆっくりとする可能性が高いという分析だ。

米FRBは議長も「交代期」に入ると、急激な引き上げは難しい。また、トランプ大統領がFRB議長にハト派を好むということも、ゆっくりとした引き上げに重みを乗せる。イエレン議長は事実上、12月と来年1月の連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を調整することができる。しかし12月に基準金利を一度引き上げると予告したように、またすぐの来年1月に調整する可能性は高くない。

現在、有力な次期議長候補はハト派に分類されるジェローム・パウエルFRB理事だ。米国の政治専門メディアのポリティコは19日(現地時間)、複数の政府関係者を引用して、パウエル理事が有力な候補に浮上したと報じた。

しかし異なるシナリオも可能だという分析だ。別の有力候補であるゲイリー・コーン ホワイトハウス国家経済委員会(NEC)委員長、ケビン・ウォーシュ前FRB理事、ジョン・テイラー スタンフォード大学教授などは強力なタカ派であったり、あるいは性向が不明だ。

ソン・テユン延世大教授は「テイラー教授とイエレン議長は確かな通貨の専門家だが、残りの候補は専門家と見るのは難しい」とし、「パウエルを理事に指名すると、タカ派性向の候補よりも緩やかな引き上げを選ぶだろう」と説明した。

けっきょく韓銀の金利引き上げ速度は、FRB議長がハト派で指名される限り引き上げは避けられないだろうという診断が出てくる。ただし予想を破ってFRB議長にタカ派の候補が指名された場合、韓銀が急激に基準金利を上げる可能性も排除できない。ポリティコによると、米共和党内部ではタカ派に分類されているウォッシュ前理事とテイラー教授を支持している。
  • 毎日経済 キム・ギュシク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-10-20 16:25:23




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