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ノーベル賞のセーラー教授…「韓米FTAを戻すのは不当」


  • ノーベル賞のセーラー教授…「韓米FTAを戻すのは不当」
「行動経済学の大家」リチャード・セイラー シカゴ大学ブース経営大学院教授は、世界経済を脅かす最も大きなリスクとしてドナルド・トランプ米大統領をためらうことなくあげた。 2017年ノーベル経済学賞受賞者に選ばれたセイラー教授は、毎日経済と会って「別の答えは必要ない。トランプ大統領が最大のリスク要因だ」とし、「事案の基本的なファクトと詳細をよく知らず、政策を率いるのが問題だ」と話す。トランプ大統領がラストベルト(米国の衰退した工業地帯)の核心支持層の票心に寄り添った「ポピュリズム」的言動で、政策の不確実性と地政学的な葛藤を高めている点を指摘したものだ。

セイラー教授はトランプ大統領の代表的な政策不合理の事例の一つとして、米国の優先主義にもとづいた保護貿易主義の行動を取り上げた。セイラー教授は「米国政府は自由貿易を拡散させるために、どの国よりも努力してきた」とし、「韓米自由貿易協定(FTA)を戻した場合、ひどいことになるだろう」と警告した。韓米FTAの後退は両国ともに損害となることは自明であり、ナフタ(NAFTA/北米自由貿易協定)も米国の国益に明らかに有益な取引だと付け加えた。

セイラー教授はトランプ大統領の国家リーダーの資質に深刻な疑問を提起した後、「次に大きなリスク要因は北韓(北朝鮮)の金正恩だ」と述べた。セーラー教授は「トランプと金正恩の口げんかは、韓半島の葛藤を解決するために何の助けにもならない」と懸念を示した。

セイラー教授は他人の選択を誘導するソフトな介入を意味する「ナッジ(nudge )」概念を、米・英など世界の多くの国に広め、政策実効性を高めるところに貢献した。セイラー教授は「政府は国民が分かりやすく楽に政策を導かなければならない」とし、利益団体の影響力に巻き込まれて政策を複雑にする政策立案者らを警戒した。
  • 毎日経済 シカゴ=ファン・イニョク特派員 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-10-24 09:22:11




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