トップ > 数字経済 > 経済 > またひとつ峠を越えた…韓・中通貨スワップ延長

またひとつ峠を越えた…韓・中通貨スワップ延長


  • またひとつ峠を越えた…韓・中通貨スワップ延長
△写真=国際通貨基金(IMF)と世界銀行(WB)の年次総会に出席するため、米国ワシントンDCを訪問中のキム・ドンヨン経済副総理兼企画財政部長官(左)とイ・ジュヨル韓国銀行総裁が12日(現地時間)、IMFで記者らの質問に回答している。 [写真提供=企画財政部]

サード(THAAD/高高度ミサイル防衛システム)の配備をめぐる葛藤を乗り越えて、韓国と中国のあいだの通貨スワップが劇的に延長された。これで韓国は国の信用格付け見通しの防御に続いて、北韓(北朝鮮)に発するリスク克服の重要な節目をいま一度越えたことになる。

金東兗(キム・ドンヨン)経済副総理兼企画財政部長官と李柱烈(イ・ジュヨル)韓国銀行総裁は12日(現地時間)、国際通貨基金(IMF)と世界銀行(WB)の年次総会が開かれている米国ワシントンDCで緊急記者会見を開き、「560億ドル(約3600億元)規模の韓・中通貨スワップをこれまでと同じ条件で再契約した」と明らかにした。金副総理と李総裁は「10日にこれまでの契約が満了して新規契約が11日から始まるので、一日の空白もなくつながることになった」とし、「通貨スワップの延長のためにいくつかの過程を経て、多くの努力を試みた」と説明した。

去る2009年4月に初めて成功したウォン・人民元の通貨スワップは、この2014年に3年満期で延長されたが、今年は北韓の核・ミサイルの脅威に対応する過程でサード配備などの対立が浮き彫りになり、ややもすると再契約が不発になる憂慮が高かった。両国政府は満期日の去る10日まで韓・中通貨スワップの満期延長交渉を進めていたが、技術的な協議と追加の検討を経てこの日に最終実現のニュースを伝えた。

国際金融市場での人民元の通用比重がかなり低いことは事実だが、韓・米と韓・日の通貨スワップが終了した状況で、韓・中通貨スワップを維持することにしたのは経済外での象徴的な意味が大きい。

サード配備をめぐる対立が経済協力のさらなる大きな亀裂につながることを防いだのはもちろんのこと、中国が韓国に対する経済報復を中止する転換点になりうるという意義もある。中国政府としても人民元の国際化を推進する過程で、韓国と通貨スワップを維持することが有利だと判断したものと伝えられた。政府の関係者は、「中国が経済問題と政治問題は分離して接近することが望ましいというところで、私たちと認識を共にした」とし、「また米・中間の対北制裁に対する共感が大きくなっただけに、サード報復の名分も減少する可能性が高い」と解説した。現在、水面下で推進されている韓・中首脳会談を控えて、中国側が肯定的なシグナルを送ったという解釈もある。

金東兗副総理は、一方で「政府は対外リスクの管理と金融執行の効率化、所得主導成長と革新成長などの政策を通じ、経済成長率3%を達成するために最善を尽くしたい」と強調した。

IMFは去る10日に発表した「世界経済見通し」報告書で、韓国の今年の成長率見通しを3%に上方修正した。

金副総理は「成長率の数値も重要だが、成長の質と持続可能な成長が重要だという点から、潜在成長率を高めるためにも努力する」と付け加えた。

金副総理はまたこの日に開かれたG20財務相会議と関連し、「全般的に世界貿易が改善されていることに力を得て、世界経済は強固な成長傾向を持続しているということが参加者らの共通した意見だ」とし、「この回復を活用して各国の政府が潜在成長率を高め、包容的成長のための構造改革の推進努力を強化しなければならないということで意見を共にした」と紹介した。
  • 毎日経済 ワシントン=イ・ジンミョン特派員 / ソウル=キム・ギュシク記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-10-14 09:12:05




      • facebook icon
      • twetter icon
      • RSSFeed icon
      • もっと! コリア