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「金利引き上げに備えよ」韓銀、初の信号


◆ 金利引き上げの方向か ◆

  • 「金利引き上げに備えよ」韓銀、初の信号
△写真=野党代表と挨拶する文大統領 - 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が12日午後、ソウル汝矣島の国会を訪問し、補正予算案の関連施政演説を終えたあと自由韓国党側議席に近付いてチョン・ウテク院内代表(文大統領左)をはじめとする野党議員らと挨拶している。 [キム・ホヨン記者]

李柱烈(イ・ヂュヨル)韓国銀行総裁が利上げの可能性を示唆した。昨年6月、史上最低水準の年間1.25%まで引き下げて1年ぶりのことだ。よりによって米国連邦公開市場委員会(FOMC)の今年2回目の利上げを目の前にした時点であり、よりいっそう注目される。

李総裁は12日、ソウル市中区の韓国銀行本部で開かれた創立67周年記念式で、「今後に景気回復が持続するなど経済状況がより明確に改善される場合、金融政策の緩和程度の調整が必要になることがあるので、このような可能性の検討を綿密に行わなければならない」と述べた。

李総裁が直接乗り出して利上げの可能性を明示的に言及したのは、就任直後の2014年上半期以来で3年ぶりだ。韓国銀行はこの2年あまりのあいだ、基準金利は5回引き下げたが引き上げは一度もなかった。李総裁のこの日の言及は、すぐさま利上げを断行するという意味というよりは、「韓国銀行は少なくとも年末まで金利を上げないだろう」という市場の期待に変化を与えつつ、向後の基準金利の運用にもう少し伸縮的な姿勢を堅持するという意味と解釈される。

特に最近は急増傾向を止められずにいる家計負債問題と、今週に予告された米FRBの利上げに積極的に対応するという意味も持っている。ややもすると市場で韓国銀行の基準金利凍結に対する期待が高まる場合、韓・米間の金利逆転による不確実性が高くなる可能性があるからだ。

ただし李総裁は当分のあいだ緩和的な金融政策基調を維持する一方で、引き上げの前提条件として「成長の流れの明確な改善」を明示した。李総裁は「最近、成長傾向は拡大しているが成長経路の不確実性は依然として高く、需要側の物価上昇圧力は大きくない」とし、「当分のあいだは通貨政策の緩和基調を維持する必要がある」と述べた。

李総裁の利上げ示唆発言が飛び出すやいなや、コスピは前取引日比で1.00%(23.82ポイント)安の2357.87で取引を終えた。去る3月3日に1.14%下落した後で3ヶ月ぶりに下げ幅が最も大きかった。前取引日の9日は2381.69で史上最高値を記録した指数が一気に2350線に押し戻された。 8営業日連続上昇していたコスダックも、前取引日比で1.38%(9.29ポイント)急落した664.86まで下落した。

ハナ金融のチョ・ヨンヂュン投資リサーチセンター長は、「市場がまったく予期できなかった李総裁の強硬発言が出て、史上最高値を記録した株価が調整される口実を提供した」と評価した。

李総裁の緊縮発言に国債金利が一斉に急騰するなど、債券市場まで揺れ動いた。

金融投資協会によると、この日の国債3年物金利は前日比で0.065%ポイント(6.5bp)上昇した1.697%に、5年物金利は0.065%ポイント上がった1.915%を記録した。 3年物と5年物金利の上昇幅は今年に入って最も大きかった。長期物の10年物金利も午後に入って上げ幅を大きくし、0.049%ポイント上がった2.222%を記録した。外国人は国債先物市場で3年物を8943契約、10年物を2751契約を同伴売り越しして、債券金利の上昇を牽引した。
  • 毎日経済 プ・ヂャウォン記者/パク・ユング記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-06-12 23:57:19




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