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AI発生で済州の地鶏専門店が「閑散」…団体客が全てキャンセル


  • AI発生で済州の地鶏専門店が「閑散」…団体客が全てキャンセル
△写真=6日昼、済州島朝天邑(チョチョンウプ)橋來里(キョレリ)の地鶏流通特区である三多水村(サムダスマウル)の地鶏専門店は、休日のランチタイムにもかかわらずAI(鳥インフル)の影響で予約がすべてキャンセルになり、店内は閑散としている。 [チェ・スンギュン記者]

6日午前9時、済州市朝天邑(チョチョンウプ)咸德里(ハムドンニ)の伝統市場「咸徳五日場(ハムドクオイルヂャン)」。市場の一方の隅に停めた1トントラックで冷凍鶏と卵を販売しているコさん(75才、仮名)は、陳列台の前を通り過ぎる客をぼんやりと眺めながらずっと携帯電話だけをいじっていた。

養鶏場を運営するコさんは咸徳五日場をはじめ、セファ五日場など済州地域の五日場(五日市)をこれまで10年のあいだ回りながら商売をしてきた。咸徳場では生きている鶏を販売しているところはなく、コさんが唯一で卵と冷凍鶏を販売している。雨の悪天候で市場を訪問する人波が少ないせいもあるだろうが、コさんの商品台の冷凍鶏は誰も求めなかった。コさんは「いつも午前7時に市場に出てくるが、現在まで鶏は一匹も売れなかった」とし、「ふつうは10匹から20匹程度は売れるが、鳥インフルの余波があるみたいだ」と話す。

鳥インフルエンザ(AI)が再び全国を強打し、家禽類の飼育農家と地鶏食堂などの関連する商人の憂慮が深まっている。去る2日に済州で疑心申告が行われた農家と中間業者所有の農場の烏骨鶏(オゴルゲ)から検出されたAIウイルスは、この5日に高病原性と確定され、済州はもちろん全国に「深刻」段階の警報が下された。

特にこれまでAI清浄地帯だった済州は衝撃を受けた。済州には群山(クンサン)からまわってきた烏骨鶏の若鳥100匹がすでに小規模農家や食堂などに売られ、島全域にAIが拡散するだろうという不安が高まっている。済州の朝天邑橋來里(キョレリ)の地鶏流通特区である三多水村(サムダスマウル)の地鶏専門店10カ所は客を迎えることが難しかった。

特区内で地鶏専門店を運営するパンさん(53才、仮名)は、「AIのせいで団体客の予約がすべてキャンセルされた。祝日には120人室がぎっしり詰まったが、今ではいくつかのテーブルしかない」とし、「売上げが3分の2に減り、アルバイトにも出てこないように話した」と語る。

済州の家禽類農場は総182ヶ所で183万羽を飼育しており、全国の家禽類飼育の比率は1%に過ぎないが、観光客には地鶏と烏骨鶏などニワトリ類の珍味郷土料理として人気を集めた。しかしいまや鶏はむしろ心配のタネになった。サード(THAAD/高高度ミサイル防衛システム)に加えAI疑惑までがただようやいなや、観光業界の憂慮も深まっている。キム・ナムヂン済州観光協会副本部長は、「サードの影響で中国人団体観光客の数が回復していない状況で、AI事態で清浄地域のイメージまで打撃を受けることになった」と憂慮した。

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△写真=今回のAI拡散の震源地と推定されている全北群山のチョンゲ農場から約8キロメートル離れた群山テヤ市場内の鶏肉販売店は、この日はほとんどの店をたたんで寂しい雰囲気が漂った。 [パク・チンヂュ記者]

この日の午前、今回のAIの震源地として指名されている全羅北道の群山市瑞穗面(ソスミョン)ウェムヂャン道の養鶏場の前。消毒のための石灰粉が厚く撒かれた。 「防疫中・消毒実施」と書かれた大きな看板の横で、消毒器が通る車に向かって消毒薬を吐き出していた。この農場で育てた1万3400匹の家禽は3日にすべて殺処分されたし、感染を防ぐために農場主も隔離された。

農林畜産食品部にはこの日、この農場と取引する中間流通商から地鶏を購入した全羅北道の益山(イクサン)市と完州(ワンヂュグン)郡の農家からそれぞれ鶏が死んだというAI疑惑の申告が入ってきて、二か所すべてがAI陽性と確認されたと発表した。 AIウイルスが2次流通経路を介して他の家禽類にも伝染し始めたと推定される。また疫学調査の結果、坡州(パヂュ)所在の農場が群山農場から購入した烏骨鶏からも、済州と同様に高病原性AI(H5N8型)ウイルスが検出された。

近隣農場にウイルスが感染するかもしれないという懸念も出ている。発現地である群山農場の3キロメートル以内に鶏を育てる農場が4ヶ所ある。 1キロメートルほど離れた農場の入り口には、石灰の粉がいっぱいばらまかれていた。農場周辺を消毒した消毒器と消毒薬があちこちに置かれていた。ファン・ヂンクォン群山市農政主務は、「4つの農家で育てた鶏は24万匹で簡易検査の結果、異常はないことが確認された」と説明した。

農場から8キロメートルほど離れたところには、群山最大の五日市である「テヤ市場」がある。この日は5日市が開かれる日で、市場の中は人で込み合った。鶏を販売しているところを探したが、店を閉めた販売店が3ヶ所だけあった。市場から300メートルほど離れたところには、大規模の販売店が2ヶ所がある。2ヶ所とも鶏を保管する小規模の鉄かごを備えていた。

長いあいだ商売をしていないのか、周りにあった大型扇風機にはほこりがいっぱいで、店内には什器が散らかっていた。近くの商人は「二か所とも商売をやめて久しい」と言い、「これまでテヤ市場は地鶏で有名で客も多かったが、今は訪問する人はほとんどいない」と話した。

政府のAI中央事故収拾本部はこの日午後、関係部処・自治体・民間の専門家で構成された「AI官民合同点検会議」を開き、AI防疫対策を議論した。 AI本部は7日0時から全国の家禽農家などに24時間の一時移動停止命令を下し、いっせいに消毒・点検に入る計画だ。
  • 毎日経済 群山=パク・チンヂュ記者/済州=チェ・スンギュン記者/世宗=ソク・ミンス記者 | (C) mk.co.kr
  • 入力 2017-06-06 23:48:39




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