トップ > 数字経済 > 企業 > ハンファ、航空機エンジンで20兆の金鉱当てる
米国経済の中心地ニューヨークから北東に約180キロメートル離れたコネチカット州の州都ハートフォード市。去る20日、車で2時間ほどを走ると世界3大航空エンジン製作会社の一つであるプラット・アンド・ホイットニー（P&W）本社が現れた。 P&Wはダウ工業株30種の構成銘柄であるユナイテッドテクノロジーズ（UTC）の中核子会社で、米GE社と英ロールスロイス社とならんで航空機エンジン市場をリードする企業だ。昨年の売上げは165億ドルで、従業員は3万9000人にのぼる。
本社のエンジン生産工場は合計で6つのラインを備え、24時間3交代で作業が進められていた。
航空機エンジン業界の特性上、厳密に管理された軍用機用エンジンラインのわきで、ボーイング社やエアバス社などの世界的な航空機製作会社に納品される民間航空機用エンジンが組み立てられていた。このような高度な技術の現場で、P&Wの次世代エンジンである「ギアードターボファン（Geared Turbo Fan／GTF）」に、ハンファ・エアロスペースが納品した一体式ローターブレード（IBR）とミドルタービンフレーム（MTF）が核心部品として組み込まれていた。
GTFエンジンは世界初のギア方式を採用した高効率エンジンで、燃料消費率と騒音や性能などを革新的に改善し、成長性の高い中・小型航空機市場を席巻することが予想される期待株だ。現在、注文量は9000台あまりにのぼる。 ミドルタービンフレームはエンジンのタービン部の、高圧タービンと低圧タービンの間に装着されて燃焼ガスを提供するニッケル合金の部品で、GTFエンジンにはじめて導入された。
注目されるのは、ハンファ・エアロスペースは単なる「納品者」ではなく、P&Wの「パートナー」として事業に参加しているという点だ。
デイブ・エマーリング（David Emmerling）P&W副社長は、「ハンファ・エアロスペースは次世代エンジンであるGTFエンジンの国際共同開発（Risk and Revenue Sharing Program／RSP）に参与した後、核心的なパートナーになった」とし、「これまでの30年以上の緊密な協力関係を土台に、世界的な技術能力と品質に対する信頼の結果として、ハンファ・エアロスペースはパートナーとして手を組んだわけ」だと語った。
RSP事業は単純な部品の供給ではなく、エンジンの設計・開発・製作までのプログラムに参与する事業だ。損益分岐点をこえるためには15年以上かかるなど、新しい航空機エンジンを開発するためにはリスクが大きいため、少数の主要企業が実力のある部品サプライヤーに呼びかけて開発を共に行い、後に発生する収益を配分することがRSPの核心概念だ。ハンファ・エアロスペースは1979年に航空機エンジン事業に進出し、今年の6月時点で8600台以上のエンジンを累積生産した、韓国唯一のガスタービンエンジンのメーカーだ。ハンファ・エアロスペースは、数十年以上の精密加工などの基盤技術の蓄積、グローバルな航空エンジン企業との信頼関係の構築などに支えられ、2015年にP&WのGTFエンジンRSP事業に参与できることになった。
現在のグローバルな民間航空機エンジンの市場は、P&Wとともに米GE社と英ロールスロイス社など、「メジャー3社」が70～80％を席巻している構造だ。後発走者が参与することは難しい構造であり、単純受注と下請げ事業が一般的だが、RSPで転換点を整えるということがハンファ・エアロスペースの構想だ。
ハンファ・エアロスペースは昨年、GTFエンジンの開発に480億ウォンを投資し、今年と来年にはそれぞれ900億ウォンを投入してRSP事業を育てる計画だ。これと関連し、ハンファ・エアロスペースはP&Wをはじめ、GEとロールスロイスなどと次々にRSPおよびエンジン部品の長期供給契約に成功し、ここ4年間の受注額は総171億ドル（約20兆ウォン）に達する。
申鉉宇（シン・ヒョヌ）ハンファ・エアロスペース社長は、「グローバルな航空機エンジン部品市場は2025年に542億ドル規模に達するなど、年間6％台の成長を維持すると予想されるなかで、ハンファはRSP事業への参与でグローバルな航空業界の新興強者として飛躍する機会をつかんだわけ」だとし、「P&Wと30年以上の協力関係を続けてきたように、GEやロールスロイスなどの世界3大エンジンメーカーとパートナーシップを強化して、エンジン部品事業の規模を拡大するつもり」だと述べた。
ハンファ、航空機エンジンで20兆の金鉱当てる
米P&W社と開発で協力
20日、米コネチカット州ハートフォードに位置するP&W本社で、会社の関係者がハンファ・エアロスペースが納品した部品がP&Wエンジンにどのように活用されるかを説明している。 ハートフォード＝チャン・ヨンスン特派員
米国経済の中心地ニューヨークから北東に約180キロメートル離れたコネチカット州の州都ハートフォード市。去る20日、車で2時間ほどを走ると世界3大航空エンジン製作会社の一つであるプラット・アンド・ホイットニー（P&W）本社が現れた。 P&Wはダウ工業株30種の構成銘柄であるユナイテッドテクノロジーズ（UTC）の中核子会社で、米GE社と英ロールスロイス社とならんで航空機エンジン市場をリードする企業だ。昨年の売上げは165億ドルで、従業員は3万9000人にのぼる。
本社のエンジン生産工場は合計で6つのラインを備え、24時間3交代で作業が進められていた。
航空機エンジン業界の特性上、厳密に管理された軍用機用エンジンラインのわきで、ボーイング社やエアバス社などの世界的な航空機製作会社に納品される民間航空機用エンジンが組み立てられていた。このような高度な技術の現場で、P&Wの次世代エンジンである「ギアードターボファン（Geared Turbo Fan／GTF）」に、ハンファ・エアロスペースが納品した一体式ローターブレード（IBR）とミドルタービンフレーム（MTF）が核心部品として組み込まれていた。
GTFエンジンは世界初のギア方式を採用した高効率エンジンで、燃料消費率と騒音や性能などを革新的に改善し、成長性の高い中・小型航空機市場を席巻することが予想される期待株だ。現在、注文量は9000台あまりにのぼる。 ミドルタービンフレームはエンジンのタービン部の、高圧タービンと低圧タービンの間に装着されて燃焼ガスを提供するニッケル合金の部品で、GTFエンジンにはじめて導入された。
注目されるのは、ハンファ・エアロスペースは単なる「納品者」ではなく、P&Wの「パートナー」として事業に参加しているという点だ。
デイブ・エマーリング（David Emmerling）P&W副社長は、「ハンファ・エアロスペースは次世代エンジンであるGTFエンジンの国際共同開発（Risk and Revenue Sharing Program／RSP）に参与した後、核心的なパートナーになった」とし、「これまでの30年以上の緊密な協力関係を土台に、世界的な技術能力と品質に対する信頼の結果として、ハンファ・エアロスペースはパートナーとして手を組んだわけ」だと語った。
RSP事業は単純な部品の供給ではなく、エンジンの設計・開発・製作までのプログラムに参与する事業だ。損益分岐点をこえるためには15年以上かかるなど、新しい航空機エンジンを開発するためにはリスクが大きいため、少数の主要企業が実力のある部品サプライヤーに呼びかけて開発を共に行い、後に発生する収益を配分することがRSPの核心概念だ。ハンファ・エアロスペースは1979年に航空機エンジン事業に進出し、今年の6月時点で8600台以上のエンジンを累積生産した、韓国唯一のガスタービンエンジンのメーカーだ。ハンファ・エアロスペースは、数十年以上の精密加工などの基盤技術の蓄積、グローバルな航空エンジン企業との信頼関係の構築などに支えられ、2015年にP&WのGTFエンジンRSP事業に参与できることになった。
現在のグローバルな民間航空機エンジンの市場は、P&Wとともに米GE社と英ロールスロイス社など、「メジャー3社」が70～80％を席巻している構造だ。後発走者が参与することは難しい構造であり、単純受注と下請げ事業が一般的だが、RSPで転換点を整えるということがハンファ・エアロスペースの構想だ。
ハンファ・エアロスペースは昨年、GTFエンジンの開発に480億ウォンを投資し、今年と来年にはそれぞれ900億ウォンを投入してRSP事業を育てる計画だ。これと関連し、ハンファ・エアロスペースはP&Wをはじめ、GEとロールスロイスなどと次々にRSPおよびエンジン部品の長期供給契約に成功し、ここ4年間の受注額は総171億ドル（約20兆ウォン）に達する。
申鉉宇（シン・ヒョヌ）ハンファ・エアロスペース社長は、「グローバルな航空機エンジン部品市場は2025年に542億ドル規模に達するなど、年間6％台の成長を維持すると予想されるなかで、ハンファはRSP事業への参与でグローバルな航空業界の新興強者として飛躍する機会をつかんだわけ」だとし、「P&Wと30年以上の協力関係を続けてきたように、GEやロールスロイスなどの世界3大エンジンメーカーとパートナーシップを強化して、エンジン部品事業の規模を拡大するつもり」だと述べた。
- 毎日経済＿ハートフォード＝チャン・ヨンスン特派員 | (C) mk.co.kr
- 入力 2018-11-25 21:25:23
