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LG化学、NBラテックスの生産体制強化…コロナで需要急増


  • LG化学、NBラテックスの生産体制強化…コロナで需要急増

LG化学は衛生用ニトリル手袋の核心素材であるNBラテックス(NB Latex)市場の攻略のために麗水工場を中心に、中国とマレーシアの「グローバル3角生産システム」を本格的に稼働する。

ニトリル手袋はコロナ19で世界中で需要が急増した製品で、LG化学は2025年までに100万トンの生産システムの構築を目指している。3角システムが稼動すると、麗水工場は市場をリードする製品を開発し、中国とマレーシアはNBラテックスの安定した生産と販売の現地化戦略に集中する計画だ。

LG化学は12日、中国の寧波市に位置したLG化学ヨンシン法人(Ningbo LG Yongxing Chemical)が年間10万トン規模のNBラテックス工場を新設し、最近本格稼動に入ったと明らかにした。

LG化学はこれで麗水の17万トンと中国の10万トンで、計27万トンのNBラテックス生産システムを構築した。 NBラテックスはブタジエンを主原料とする合成ゴム素材で、ニトリル手袋の核心素材だ。ニトリル手袋は強度が高く、化学物質が付着しても破損しにくいラテックス手袋で、医療用・産業用・料理用などの活用度はさまざまだ。また天然ゴムのラテックス手袋で表われる、皮膚のンパク質のアレルギー反応がないことも利点だ。

LG化学は中国の工場をはじめとして、麗水とマレーシアにもNBラテックス工場の新・増設を進めている。LG化学は現在、17万トン規模の麗水工場のNBラテックスの生産能力を、年間28万トン規模に拡大しているところだ。昨年は11万トンの増設工事に着手し、来年の上半期中に本格的な商業運転を目指す。

今回増設した中国工場の生産能力も、年間21万トン規模にさらに拡大する。急激な成長を遂げている中国のニトリル手袋市場の需要に備え、来年の上半期までに追加で11万トンの増設を完了する計画だ。

LG化学はマレーシアでは国営石油化学企業のペトロナスケミカルグループ(PCG)と設立した合弁会社を通じて、マレーシア南部のジョホール州ペンゲラン地域に年間24万トン規模の工場を建設している。 LG化学が51%の経営権持分を確保した合弁法人は、2023年上半期の量産を目指す。

LG化学は今後の市場の状況に応じて、国内外に追加の増設投資を検討する予定だ。これによって2025年までに年間100万トン以上のNBラテックスの生産能力を確保し、世界市場を先取りするという布石だ。

LG化学が特に中国とマレーシアなどを中心に増設に乗り出すのは、ニトリル手袋の生産基地がこれら2ケ国に集中しているからだ。マレーシアは世界のニトリル手袋生産の70%以上を占めている。

LG化学は今回、現地生産法人を設立して顧客社とのコラボレーションはもちろん、製品をタイムリーに供給するところに有利になった。中国もまたマレーシアに続き、現地での需要が大幅に増えている。

最近、ニトリル手袋はコロナ19の感染を遮断するための医療用需要が大きく増えた。マレーシアゴム手袋製造連合会(MARGMA)によると、ニトリル手袋の需要は年平均で19%以上の高成長を続け、2024年には4109億枚の規模で12兆ウォンの市場に達すると予想される。

LG化学はNBラテックスの増設だけでなく、さまざまな用途に活用する方法を開発する計画だ。 LG化学は最近、国内のスタートアップ企業インナーボトル(INNERBOTTLE)とプラスチック化粧品容器をリサイクルするエコプラットフォームを構築し、インナーボトルの化粧品容器に採用されるシリコンポーチをLG化学のNBラテックスに代替する共同研究開発(JDA)契約を締結した。世界的にNBラテックスの増設競争が発生する可能性に先制的に対応し、さまざまな需要を開拓する計画だ。
  • 毎日経済 | チェ・グンド記者
  • 入力 2021-07-12 19:29:46




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