ロッテ、買収・合併本能を目覚めさせる…「今年は9兆撃つ」


◆ 再び回るロッテの投資時計 ◆


「何もしないことは失敗よりも悪い。」(シン・ドンビン ロッテグループ会長/写真)

グループ役員に対する辛東彬(シン・ドンビン)会長の叱責が出てから2ヶ月で、これまで止まっていたロッテの時計が再び動き始めた。これまで大型マートなどのオフライン流通店舗の規模縮小に注力して、太っ腹の買収・合併(M&A)の試みから一歩退いていたロッテは、今年に入って国内1位の家具メーカーであるハンセム買収を筆頭にバイオとフードテックなど、グループの未来を担う新事業に参入している。今年に入ってロッテが進めた企業買収や事業投資などの金額は9兆ウォンに達している。

ロッテグループの主力系列会社であるロッテショッピングは10日、ハンセム(HANSSEM)買収のために私募投資ファンド(PEF)運用会社のIMM Private Equityが新設したPEFの戦略的投資家として参与すると発表した。

去る9日に理事会を開いて関連するPEFに2995億ウォンを出資することに決定した後、LXハウシス(LX HAUSYS)との競争の末に最終的投資家として指名されたものだ。今回の契約にはIMM PEのハンセム株に対するロッテの優先買収権は含まれていなかった。しかし今後はIMM PEが保有する株式を売却する際にはロッテと事前に協議するという但し書きがついただけに、今後はロッテが追加株式を確保してハンセムの経営権を確保することは確実な状況だ。

ロッテは最近のインテリア市場の成長で新世界カサ(SHINSEGAE CASA)や現代リバート(HYUNDAI LIVART)など、独自に家具・インテリアブランドを拡張してきた新世界と現代などのデパート業者と今後は直接競合できるようになった。

ハンセムで生産した家具やインテリアを、買収主体であるロッテショッピングのデパートとスーパーや電子商取引などで販売できる垂直系列化が行われれば、オン・オフラインの流通市場で強い競争力を備えることができると予想される。特にハンセムはスマートホーム、レンタル、仲介プラットフォームなどのさまざまな事業分野に進出しており、ロッテグループの系列会社であるロッテ建設やロッテハイマートとのシナジー創出も期待されている。

ハンセム株の買収を含めて今年に入ってロッテグループが流通・化学・ホテル・食品などの4大BU(ビジネスユニット)で、M&Aと株式投資や新規出店、競争力のある知的財産権(IP)の確保そして人材採用などに投入したり、年末までに追加投資する金額は9兆ウォンになる見通しだ。これはコロナ19で停滞した昨年の6兆5000億ウォンから38%も急増した額だ。

ロッテは新しい有望事業の発掘のためにはM&Aは避けられないと見て、今年に入って各種の投資を続けている。去る7月にシン会長がVCM(社長団会議)で「過去の成功方式は、現在では何の助けにはならない」と社内の雰囲気に変化が必要だと指摘したことも、このような脈絡から出たものとみられる。最近のeBayコリア買収戦でロッテが苦杯を飲んだことをめぐって、シン会長は役員との会議で「こだわらずに、ロッテと相乗効果を出すことができる新しいビジネスと投資機会を探してみよう」と強調したことが伝えられた。果敢な投資を惜しまなという「特命」を下したわけだ。

新事業の動きは従来のロッテが営む消費者向け取引(B2C)事業との相乗効果を出すことができる方向に焦点を当てていることが注目される。流通・食品・ホテル部門などが持つ広範な顧客との接点を活用しながら、同時に未開拓の事業領域に広げようとする意図と解釈される。

今年、ロッテ持株がESG経営革新室に新設したヘルスケアチームは、個々人に特化した健康管理プラットフォームを構築し、グループの系列会社が保有しているヘルスケア能力と連携する方向で事業を進めている。特に今後の新事業の推進過程でも、PEFとの戦略的提携を積極的に活用するだろうという分析だ。 PEF投資に一部参与する方法は、最初から大規模な資金を準備しなくても買収に飛び込むことができ、今後に企業が大きく成長する場合は経営権買収に進基盤を築くことができるからだ。

バイオチームはバイオ産業のビジネスチャンスを模索するために、外部の協力を強化する方針だ。既存のバイオ企業の買収、製薬会社とのジョイントベンチャー(JV)設立など、さまざまな方策を検討している。

既存事業でも新しい試みが盛んだ。昨年まで強行してきたオフライン流通の危機の中で続いた店舗の構造調整を中断する代わりに、顧客の経験を強調する新しい形の店舗を増やしている。最近は引き立つ「オフライン」店舗2ヶ所をオープンした。先月、ロッテ百貨店は7年ぶりに新たにオープンした東灘店と、去る10日に開店したロッテプレミアムアウトレット「タイムヴィラ(TIMEVILLAS)」を通じて投資を増やしている。フードテック分野にも関心を注いでいる。ロッテ持株傘下のロッテ・ベンチャーズは、代替肉などの代替食品分野に関連するスタートアップ15社に投資した。

競合他社よりもやや遅れたが、Eコマースへの投資にも積極的だ。去る3月に中古品取引きプラットフォーム「中古ナラ」に財務的投資家(FI)の資格で300億ウォンを投資したことが代表的だ。今後は中古品取引き市場の急成長を見据えて、オフライン店舗と連携した中古品取引きの形態を拡大すると予想される。

業界ではロッテが2011年のシン会長就任後から10年後の今年、広範な動きで今後の持続可能な成長の足場を整える「第2の跳躍」を成し遂げることができるかに注目している。シン会長が会長職に上がった2011年は87兆ウォンだったロッテグループの総資産は、今年は125兆ウォンで10年のあいだに44%増えた。
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  • 毎日経済 | キム・テソン記者/チン・ヨンテ記者/パク・テウィ記者
  • 入力 2021-09-11 06:13:21