[単独] 特許攻撃を受けたサムスン電子、無効審判を請求


サムスン電子は前任の特許担当役員から受けた訴訟に対して逆に特許権源泉無効訴訟を提起し、対応に乗り出したことが確認された。該当の知的財産権(IP)そのものが有効ではないため、損害賠償要求じたい成立しないという主張だ。

10日の米国特許商標局によると、サムスン電子とサムスン電子の米国法人は昨年12月10日、米Staton Techiya(ステートンテキヤ)LLCが保有する特許9件に対し、知識財産権無効審判(Inter Partes Review)を申請した。サムスン電子は先立って同社から昨年11月、特許10件を故意に侵害されたとして損害賠償訴訟に巻き込まれた。サムスン電子は残りの1件の特許に対しても、内部書類の準備が完了するとすぐさま無効審判を請求することが伝えられた。

今回の損害賠償訴訟は、サムスン電子の前任特許担当役員の主導で行われたと伝えられて話題になった。原告のSynerge IP(シナジーIP)は、アン・スンホ前サムスン電子IPセンター長(副社長)が2020年6月に設立した特許管理金融会社(NPE)だ。シナジーIPは訴訟に関する権限をステートン側から委任された。侵害を主張する特許は「オールウェイズオン・ヘッドウェアレコーディングシステム(Always-on Headware Recording System)」などで、主に無線イヤホンと音声認識に関連する技術だ。サムスン電子ギャラクシーS20シリーズなどにこれらの技術が搭載されたという。

毎日経済新聞が確保した特許無効訴訟の訴状原文によると、サムスン電子側は該当特許以前の研究事例を証拠としてあげて、「特許以前からすでに取り上げてきた概念だった」と強調した。また「該当の企業がサムスン電子に訴訟を提起する前に、他の企業から特許ギャランティを受け取ったことがない」と主張した。実際に訴訟が受け付けられた米国テキサス裁判所の記録には、ステートン側が特許損害賠償訴訟を提起した履歴はない。業界では有効でない特許権を、意図を持ってサムスン電子側に請求したという主張だ。

今回の訴訟を主導したと知られているアンもと副社長は2010年から10年間、サムスン電子が米アップルと中ファーウェイなどを相手に行った大胆な訴訟戦を総括した特許専門家に挙げられる。ソウル大学金属工学の修士を終えて1990年にサムスン電子に入社したアン副社長は、知識財産権対応チームに移動するまでパッケージング開発チームで首席研究員として活動した素材分野の専門家だった。以後は2002年度から液晶表示装置(LCD)関連のIP対応を専担し、2010年にIPセンター長に任命された。

業界の関係者は「アンもと副社長のシナジーIPは今回の訴訟にとどまらず、戦線を広げることがありうる」とし、「本人の専門分野であるディスプレイやパッケージング部門に拡大するかもしれない」と語った。
  • 毎日経済 | オ・チャンジョン記者
  • 入力 2022-01-10 17:41:22