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LGとロッテ、エネルギー貯蔵システムの生態系を拡大


  • LGとロッテ、エネルギー貯蔵システムの生態系を拡大

エネルギー貯蔵システムであるESS(Energy Storage System)市場が世界的に急成長し、LGとロッテなどの国内企業がESSの後方産業をいっせいに強化している。 ESS用バッテリーの生産・供給だけでなく、ESSの事後管理と新事業連携などにも積極的に飛び込んでいる。 ESS市場の拡大によるバリューチェーンの拡大はもちろん、これを内在化するところにも死活をかける姿だ。

LGエネルギーソリューションは17日、米国のESSシステム統合(SI)専門企業である「NECエナジーソリューション(NEC Energy Solutions)」を買収したと明らかにした。この企業の親会社である日本のNECコーポレーションから株式100%を買収した。 NECエネルギーソリューションはESS SIの先導企業で、2020年の売上げが2400億ウォン規模だ。買収額は公開されていない。

現在、韓国のバッテリー3社など、世界的な主要二次バッテリー企業は新再生エネルギー時代に備え、廃電池をリサイクルするためにESS事業を強化している。世界のバッテリー会社の中でESS SI会社を買収したのはLGエネルギーソリューションが初めてだ。これはLGエネルギーソリューションがESS SI事業にも本格進出するという信号弾で、ESS用バッテリーの供給を超えて事業企画と設計や設置、維持・保守などのESSに関する全事業を強化するものだ。 LGエネルギーソリューションの関係者は「ESSの使用が活発な米国などでは、顧客のESS SIに対する要求が高い」とし、「今回の買収はこうした顧客需要の要求も反映された」と説明した。

今回の買収を機に、LGエネルギーソリューションはESS SI事業を専担する「LGエネルギーソリューションバーテック法人」も新設する。

NECエナジーソリューションは、NECが2014年に米国「A123 Systems(A123システム)」のESS SI事業を買収して設立した。米国に本社と研究開発センターがあり、世界中で140以上のESSプロジェクトを実施した。最近の3年間の成長率は年平均で60%に達する。

電気自動車用バッテリー素材事業を強化するロッテケミカルもまた、ESS事業の戦線を拡大する。この日の業界によるとロッテケミカルは来月、ESSを活用した電気自動車の充電実証事業に乗り出す。ロッテグループの系列会社であるロッテハイマートの駐車場にESSを活用した電気自動車用急速充電器を設置し、電子製品を購入に来た顧客に充電サービスを提供する。充電サービスは1年ほど無料で提供される予定だ。このような事業は、ロッテケミカルがESS事業を本格的に拡大しようとする動きと分析される。

ロッテケミカルは先立って先月、バナジウムイオン電池メーカーであるスタンダードエネルギー(Standard Energy)に約650億ウォン(株式15%)を投資し、ESS事業に対する本格進出を予告した。スタンダードエネルギーはKAISTとMITの研究陣が2013年に設立したバッテリー専門企業で、世界で初めてバナジウムイオンバッテリーを開発し、これを利用したESS用バッテリーも直接生産している。バナジウムイオン電池は水をベースにした電解液を用いて、発火の危険性を源泉的に遮断した。つまり高い安全性を基盤に、高効率・高出力が可能だ。

ロッテケミカルもESS事業において素材(電解液など)と生産はもちろん、後方事業(充電所など)までバリューチェーンを拡大するという戦略だ。

ロッテケミカルはバナジウムイオン電解液の独自研究もかなり進んだ状態だと知られている。ロッテケミカルは2011年のバナジウムなどのESS用バッテリー素材を研究した経験をもとに、2019年からバナジウムイオンバッテリー用電解液事業を準備してきた。ロッテグループはロッテハイマートを含め、ロッテデパートやロッテマートなど、電気自動車用の充電器を設置できるオフラインインフラも確保しているというのが長所だ。ロッテケミカルはスタンダードエネルギーとの協力を通じ、ESS事業全般を強化する計画だ。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者
  • 入力 2022-02-18 00:14:26




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