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バッテリーメーカー、原材料価格急騰でリサイクル事業を加速


バッテリー産業の熾烈な戦いが廃バッテリーにまで拡大している。電気自動車時代の扉がようやく開き始めただけに廃バッテリー市場が本格的に形成される時期は2030年前後と予想されるが、廃バッテリー市場を先取りするための「水面下の競争」が熾烈だ。今後、廃バッテリー自体が重要資源にならざるを得ないため韓国のバッテリーメーカー各社も死活をかけている。特に、最近バッテリーの原材料価格が急騰し廃バッテリー戦略も多角化するという見通しが出ている。

業界では世界中の自動車産業で環境にやさしい要素が重要となるだけに今後、廃バッテリーから抽出したメタルを新しいバッテリーに一定比率含める規定も生まれると予想している。長期的に廃バッテリー事業まで予想した場合「NCM(ニッケル・コバルト・マンガン)バッテリー」が「LFP(リチウム・リン酸・鉄)バッテリー」より有利だという点も変数だ。

韓国のバッテリーメーカー各社が価格競争力のレベルでLFPバッテリーの開発も宣言したが、LFPバッテリーとNCMバッテリーの価格差は急速に縮まっている。これは韓国が主導する三元系バッテリーの主要原料であるニッケル・コバルトの価格が上昇したが、中国が主導するLFPの主要原料であるリチウム価格も急騰したためだ。業界によると昨年11月基準のNCM811正極材料の原価はLFP正極材料より50%高かったが、先月には11%まで格差が縮小した。

現在、バッテリーメーカーは廃バッテリーの「リユース(Reuse)」を超え「リサイクル(Recycle)」にも力を入れている。廃バッテリーセルをESS(エネルギー貯蔵装置)などへと作り直すのがリユースなら、リサイクルは廃バッテリーセルを分解して内部の鉱物を再精錬・製錬することだ。これを通じてバッテリー製造に必要な金属物を取り出す好循環構造を作るわけだ。廃バッテリーなどを活用して鉱物を再確保するという次元で「都市鉱山」とも呼ばれる。

LG化学とLGエネルギーソリューションは北米の廃バッテリーリサイクル会社の「Li-Cycle」と協力関係を構築した。来月までに5000万ドルの投資も完了する計画だ。LGエネルギーソリューションは世界のバッテリー生産工場別に廃バッテリーをバッテリー原材料としてリサイクルする構造を作っている。中国は年内に、韓国の梧倉(オチャン)とポーランド工場は来年までに循環システムを構築する計画だ。LG化学は北米に廃バッテリーのリサイクルと連携した正極材料工場の設立を検討している。

インドネシア政府と電気自動車バッテリー関連の「ノンバインディング投資協約」を結んだLGコンソーシアム(LGエネルギーソリューション、LG化学、LXインターナショナル、ポスコ・ホールディングスなど)は今後、現地で廃バッテリーのリサイクル事業も進める予定だ。

SKも廃バッテリー事業に力を入れている。SKエコプラントは今年初め、グローバル電子電気廃棄物(E-Waste)企業の「テス(TES)」を買収し企業公開(IPO)に乗り出す。SKイノベーションは今年、廃バッテリーのリサイクルデモ工場を稼動し始めた。世界で初めて開発した水酸化リチウム抽出技術は2025年に商用化される予定だ。業界ではSKオン・SKイノベーション・SKエコプラントが廃バッテリー事業で協力を強化すると見ている。SKの関係者は「まだ関係会社間の協力案は出ていないが、可能性は十分ある」としながらも「現在は電気自動車バッテリーのリサイクルに対するオリジナル技術の強化に集中している」と説明した。

サムスンSDIは廃バッテリーのリユースに重点を置いている。現在、生産工程のうち廃棄される製品は韓国のバッテリーリサイクル会社のソンイルハイテクに供給している。ソンイルハイテックはコスダック市場入りを目標にIPOのための審査が進められている。サムスンSDIの関係者は「バッテリー市場が大きくなるだけに今後、両社の協力関係も大きくなるものと予想される」と説明した。一方、業界では廃バッテリーのリユース・リサイクル事業で回収と法的責任などの問題を先制的に解決すべきだという声が出ている。国内では、まだ廃バッテリー回収主体が自動車メーカーになるか、バッテリーメーカーになるか、それとも第3のメーカーになるかさえ決まっていない。
  • 毎日経済 | イ・ユンジェ記者
  • 入力 2022-04-22 17:46:22