トップ > 数字経済 > 企業 > LG化学、顧客企業の技術メンターに「おむつまで研究」

LG化学、顧客企業の技術メンターに「おむつまで研究」


  • LG化学、顧客企業の技術メンターに「おむつまで研究」
  • LG化学CSキャンパスの研究員が高吸収性樹脂(SAP)が適用されたおむつの物性をテストしている。[写真提供=LG化学]



「夏ごとに建設業者から包装を開けてもいない壁紙が黄色く変わるという抗議を受ける顧客企業がいました。現場を直接訪ねて原因を見つけました」

2020年、LG化学で可塑剤(壁紙を柔らかくする添加剤)を購入する壁紙メーカーのA社が慢性的な黄変現象のため、毎年数千万ウォンの損害を抱えているという知らせにCSキャンパスの専門家たちが乗り出した。彼らは壁紙業者をはじめとする現場関係者の意見を聞き実際より、さらに過酷な条件で数回実験をした末、原因を突き止めた。

包装ビニールに含まれた酸化防止剤が空気中の窒素酸化物と反応しながら内部壁紙の色を変化させたのだ。白いワイシャツのビニール包装を脱がさず密閉された空間に長く保管すれば変色するのと同じ原理だった。包装紙の酸化防止剤の含有率を下げ保管倉庫を頻繁に換気させた結果、昨年A社の黄変に関する苦情の受付は0件になった。

今年を「顧客の年」と宣言したLG化学はCSキャンパスを中心に「顧客企業の納品先」まで取りまとめるオーダーメード型技術支援を大幅に拡大する。1995年に発足したLG化学CSキャンパスは石油化学分野の顧客企業・協力会社を対象に製品開発、品質改善、生産性向上など総合的な技術ソリューションを提供する支援専門組織だ。CSとは顧客サポート(Customer Solution)を指す。

世界的な化学企業が研究所傘下に小規模支援組織を運営するのとは異なり、LG化学は250人余りの国内外専門人材が別途組織を構成し毎年200件以上のソリューションを提供している。このような技術支援を受けた顧客企業が世界で5000社余りに達する。シン・ハクチョル副会長など経営陣の全面的な後援で韓国、中国、米国、欧州をつなぐ全世界支援体制を構築するために1500億ウォンを投入することにした。

LG化学CSキャンパスのパク・ビョンチョル総括(常務)は「顧客がわが社の製品をどのように活用するかを経験するため完成品も作ってみようとする」とし「来年までに米国のオハイオ州とドイツのフランクフルトにCSセンターを完工し2025年には国内外の専門人材を400人余りまで拡大する方針」と話した。

13日に訪れたLG化学CSキャンパスは国内最大規模の技術支援開発(TS&D)専用センターという名声にふさわしい規模を誇った。サッカー場6つの大きさの4万3000平方メートルの用地に建てられた5階建てには、60余りの特性化実験室、展示室だけでなく顧客の量産設備水準の機器30台余りを保有している。世界各国の射出機が異例に一か所に集まっており大田(テジョン)技術研究院でも、ここを訪れ製品を点検していた。

CSキャンパスの人材は顧客企業の要求をあらかじめ把握するマーケティング思考と生産工程に対する専門知識を共に備えた「テクニカルマーケッター」を指向する。顧客企業の多様な「ペインポイント(Pain Point・不便事項)」を解決するのにとどまらず先端技術力を活用して市場開拓まで支援している。

今年初めにはおむつメーカーB社の新製品発売を控え廃食用油、パーム副産物などを活用して作った環境にやさしい高吸収性樹脂(SAP)の採択を提案し製品開発を支援した。相対的に高い価格にも気候変動と地球環境を考慮したエコ技術が大挙適用されたというニュースに発売後、販売量が急増していることが分かった。

CSキャンパスの関係者は「新製品発売前の1か月間に300個余りのおむつSAPを購入し性能を調べた」とし「ライバル会社の素材製品を分析するために米国、日本、中国、東南アジアはもちろんアフリカで使うおむつまで調べてみた」と伝えた。

SAPは水を吸収すれば体積が30倍に大きくなりジェル状に変わる高機能性樹脂でおむつを作る時に必要な核心材料だ。国内ではLG化学だけがSAPを供給しておりCSキャンパスのおむつラボを通じて実際のおむつ生産工程を完璧に具現した後、多様な技術ソリューションを提供している。特に1つに数百万ウォンを超える高価な人体模型を10個余り用意し多様な状況を仮定して製品性能を改善している。

LG化学CSキャンパスは協力会社と共生経営のために多様な技術教育プログラムも運営している。設立以後、今まで2200余りの顧客企業・協力会社の役職員が専門教育課程を通じてプラスチックに対する基本知識から押出し・射出など成形全般の基礎知識と製品設計・開発過程を学んだ。
  • 毎日経済 | 烏山(オサン)=パク・ユング記者
  • 入力 2022-05-17 17:27:15