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現代自動車、南米の拠点ブラジルで躍進 10年ぶりに占有率3位


現代自動車がブラジルで今年1~4月に過去最高の市場占有率を記録し乗用車販売台数ランキングで初めて3位になった。この勢いに乗って今年下半期には現地で人気のクレタの「高性能Nライン」を発売する。現代自動車はロシア・ウクライナ戦争の影響でロシア工場の生産を中断した状態だ。このため好調だったロシアでやむを得ず「販売空白期」を迎えた。このような状況を挽回するため、これまで市場占有率を着実に拡大してきたブラジルを足がかりに中南米市場の攻略に拍車をかけるという戦略だ。

2012年に中南米攻略のためブラジル現地に法人と工場を設立した現代自動車はクレタをはじめ、ブラジル専用モデルである小型車HB20を基盤に占有率を高めている。2017年まで6~8位にとどまっていた市場順位は2018年以降ずっと4位だった。ブラジル進出10周年を迎えた今年は順位をさらに一段階引き上げている。

31日、ブラジル自動車流通連合会によると今年1月、現代自動車は占有率13.5%を記録し月間基準で乗用部門1位を占めた。続いて1~4月の累積基準で現代自動車はブラジルで計5万3972台を販売した。市場占有率13.2%で3位に上がったのだ。ブラジルの自動車市場で現代自動車のライバルはゼネラルモーターズ(GM)、フィアット、フォルクスワーゲンなどだ。

完成車業界と外信などによると現代自動車はブラジル市場に「クレタ」の高性能Nライン発売を準備している。下半期に発売が予想されるクレタNラインはインドやインドネシア、ブラジルなどで販売される小型スポーツ用多目的車(SUV)クレタをベースにしたモデルだ。これまでインドや欧州などにアバンテやi20などのモデル基盤のNラインを披露したことはあるが、クレタNラインの発売は今回が初めてだ。ブラジルは韓国と米国、欧州、インドに続き現代自動車が高性能Nラインを発売した5番目の国になる見通しだ。

現代自動車の南陽(ナムヤン)研究所の英文の頭文字を象徴するNラインはエンジンやブレーキ、変速機などの性能を最大化し内外観のデザインをよりシャープに設計したモデルだ。高速走行に有利な性能を搭載し同じモデルより20~30%高いが、若年層の好感度が高いことが分かった。完成車メーカー各社は、ブランドイメージの強化や若い世代攻略などのためNラインのような高性能モデルを発売している。トヨタのGRライン、BMWのM、ベンツのAMG、アウディのR / RSなどが代表的だ。現代自動車はNラインの発売を通じてブラジルで顧客層の拡大とブランド向上という「一石二鳥」に乗り出す。

中南米は2010年代初めまでは毎年、自動車400万台ほどが販売されていた市場だったがブラジルの低成長、アルゼンチンの景気低迷などが続き現在300万台水準にとどまっている。業界は中南米市場の完成車需要が少しずつ回復し2030年には以前の水準を取り戻すものと予想している。コロナ19以後、中南米国家の回復傾向が予想されているだけでなく最近、原材料価格の上昇によりアルゼンチンのように鉱物を保有している国々の経済成長が期待されるためだ。

業界関係者は「現代自動車がブラジルで大衆的なイメージの車を販売したとすればNライン発売と共に技術力を披露しブランドイメージの転換に乗り出した」とし「これは今後、ブラジルはもちろん中南米市場でのラインナップ拡大に役立つだろう」と伝えた。現在、現代自動車はブラジルにHB20とクレタ、アゼーラ(グレンジャー)、ツーソン、ix35などを販売している。

早ければ今年7月に現地で稼動を控えているエンジン組立工場も現代自動車のブラジル攻略に力を入れるものと見られる。ブラジル・サンパウロ州ピラシカーバ近くに建設しているエンジン組立工場が完工すれば現地で組立を通じて価格競争力も確保できる。昨年、現代自動車ブラジル法人は当期純利益410億ウォンを記録し3年ぶりに黒字転換に成功した。

業界関係者は「戦争でロシア工場が稼動を停止し販売台数が縮小された状況でブラジル攻略が非常に重要になった」とし「現代自動車がブラジル攻勢を強化し現地で米国、欧州メーカーとの競争もさらに激しくなるだろう」と予想した。
  • 毎日経済 | ウォン・ホソプ記者
  • 入力 2022-05-31 17:19:41